不動産採用
不動産業界
2026.1.29
この記事の監修者:
株式会社アズライト 佐川稔

「求める人材からの応募がなかなか集まらない」「内定を出しても辞退されてしまう」
不動産業界の採用において、こうした悩みを抱える人事担当者は少なくありません。
人手不足や他業界との人材獲得競争の激化により、企業は戦略的に採用活動を進める必要があります。戦略設計は多岐にわたるため、採用に成功している企業の成功事例から学ぶことが重要です。
本記事では、不動産業界の採用成功事例の紹介や市場の動向、業界課題、人材を獲得するためのポイントを解説します。

不動産業界の採用活動は同じ課題を抱えることが多いため、他社の事例を知ることで自社に応用できるポイントが得られます。
ここでは、不動産業界の採用事例を5社紹介します。

引用:https://www.sumai1.com/recruit/
採用の特徴 | 誠実さと主体性を重視 |
|---|---|
主な取り組み | 新卒:ビジネスアカデミー、オーブンカンバニー |
工夫・ポイント | 社員インタビュー・対談・現場×OJT×研修の教育体制・資格支援 |
◾️採用成功への取り組み
三菱UFJ不動産株式会社は信頼・安心を基盤に、誠実に行動する姿勢を重視し、主体的に挑戦する人材をターゲットに採用活動を行っています。
中途採用では営業力の強化を目的に、幅広いバックグラウンドを持つ人材を積極的に採用しました。
◾️成功事例
結果としてキャリア採用の比率が2022年8%でしたが、2024年は32%の拡大に成功しています。

引用:https://www.nomura-re.co.jp/jobs
採用の特徴 | 多様な人材が挑戦できる環境を重視 |
|---|---|
主な取り組み | インターンシップ・AI面接・再入社制度・社内風土整備 |
工夫・ポイント | 社員インタビューを通じてブランド価値を発信 |
◾️採用成功への取り組み
野村不動産株式会社は「あしたを、つなぐ」の理念を軸に、社員一人ひとりが自分らしく挑戦し、社会へ価値を還元するメッセージを求職者に伝えています。
実際の働き方や企業文化を社員の声からリアルに感じ取れるため、信頼の得られる発信が特徴です。
◾️成功事例
「現場配属型インターンシップ」として実際に現場を体験することで、選考で評価をしやすくなっています。
また、アルムナイ制度を活用し、退職者との関係維持・再雇用が可能となりました。管理職へ昇進する社員もおり、人間性を重視した採用活動を行っています。

引用:https://www.kintetsu-re.co.jp/recruit/
採用の特徴 | 挑戦と人間力を兼ね備えた人材を重視 |
|---|---|
主な取り組み | インターンシップ・セミナー・人材育成制度の充実をアピール |
工夫・ポイント | SNSや動画を活用し、人の温かさを重視する社風と挑戦の姿勢を発信 |
◾️採用成功への取り組み
近鉄不動産株式会社は挑戦を掲げ、人を大切にする文化を軸に新卒採用に力を入れています。社員の人柄を全面に出したSNS発信や手厚い人材育成を行い、業界のイメージを変える取り組みが特徴です。
◾️成功事例
近鉄不動産株式会社は、総合職において入社3年以内の離職率0%を実現しています。教育制度の充実により、社員が長く活躍できる環境を整えています。

採用の特徴 | 不動産業界のネガティブイメージを変革する採用活動 |
|---|---|
主な取り組み | 対話重視の面接・従業員満足度の向上・キャリアアップの構築 |
工夫・ポイント | オウンドメディアやSNSを活用して社員の誠実さ・価値観を発信 |
◾️採用成功への取り組み
株式会社不動産SHOPナカジツは業界の常識を打ち破ることをミッションに、誠実さと挑戦心を軸に採用活動を展開しています。
挑戦できる環境の整備や求職者の情熱を重視した採用を行い、モチベーションを高める仕組みづくりに力を入れています。また、不動産業界のネガティブイメージの改革に重点を置いている点が、株式会社不動産SHOPナカジツならではの取り組みです。
◾️成功事例
離職率7%の結果を出し、業界平均大幅に低く維持しています。この結果は、不動産業界の高離職率というマイナスイメージを改善しています。
また、残業時間50%削減などの働き方改革を実施したことで採用の確保を実現しました。

引用:https://recruit.mitaka-fudosan.com/
採用の特徴 | 入社後の自由と挑戦を尊重する採用を実施 |
|---|---|
主な取り組み | スピーディーな選考・OJT・フォロー体制・フレキシブルな勤務体系の導入 |
工夫・ポイント | 社員インタビューの発信を強化・職場の雰囲気や一体感を伝える |
◾️採用成功への取り組み
ミタカ不動産株式会社は社員の満足を大切にし、自由な働き方と挑戦できる環境をアピールしています。
社員インタビューを通して、仕事へのやりがいと生活の充実を発信している点が特徴です。選考では迅速に進め、候補者体験を高めています。不動産業界に大切な誠実さを採用活動においても体現しています。
◾️成功事例
「残業ゼロ」「フレキシブル出勤」「キャリアの明示」「評価制度」といった制度を通じて、採用した人材を長く働ける環境で定着させる設計が成功しています。

2025年の不動産業界は、引き続き人材確保の難易度が高い状態です。マイナビキャリアリサーチLabの「業界研究レポート(2025年8月)」によると、前年から求人数が減少しているものの、現在も高水準を維持しています。

(引用:マイナビキャリアリサーチLab「業界レポート 不動産業界(2025年8月)」
一方で、若年層の業界離れや志望度の低下が深刻化しています。全日本不動産協会の「担い手確保に関する実態調査」では、不動産業界で働くことに興味あると回答した人は約2割にとどまっています。興味がない・どちらかというと興味がないと答えた人を合わせると8割を超えていました。

(引用:公益社団法人全日本不動産協会「不動産業界の担い手確保に関する実態調査レポート2025年3月)」)
不動産業界の採用市場では求人数こそ多いものの、応募側の動きが鈍いといった需要と供給にギャップがある点が特徴です。
出典:マイナビキャリアリサーチLab「業界レポート 不動産業界(2025年8月)」
出典:公益社団法人全日本不動産協会「不動産業界の担い手確保に関する実態調査レポート(2025年3月)」
関連記事:不動産業界の離職率課題と改善策を徹底解説|定着率を高めるための実践ガイド

採用手法の工夫をしていても、応募が集まらないと悩む人事担当者は多いのではないでしょうか。多くの業界で感じている人手不足や若手人材の確保に加えて、不動産業界はネガティブなイメージが影響しています。
ここでは、不動産業界の主な採用課題について詳しく解説します。
不動産業界では人手不足が続き、特に資格保有者の採用競争が激しい状況です。転職サービスdodaの調査によると、不動産業界は4.80倍、不動産専門職では5.29倍に達しています。
全体の求人倍率が2.43倍であるため、他の業界に比べて人手不足が深刻なことが分かります。

(引用:doda「転職求人倍率のデータ」)

(引用:doda「転職求人倍率のデータ」)
2025年6月〜8月にdodaに登録した人材データでは、営業職のうち宅建士の資格を持つ人材は13%、専門職でも資格を持つ割合は18%と高くありません。

(引用:doda「業界別マーケットレポート 不動産業界(2025年9月)」)

(引用:doda「業界別マーケットレポート 不動産業界(2025年9月)」)
データから、資格や専門スキルを持つ即戦力人材の母数が限られ、企業間での獲得競争が激化していることが読み取れます。
人材不足が深刻化する不動産業界の実態とは?原因と解決策を徹底解説
若手人材は採用だけでなく、定着の両方が停滞していることが課題です。内閣府の調査では、不動産業界を志望する大学4年生は7.8%だったと公表しています。
また、厚生労働省の調査によると、不動産業の大学新卒3年以内の離職率は36.5%で全産業平均の33.8%を上回っています。
マイナビキャリアリサーチLab不動産業レポートによると、50歳以上の就業者が全体の約6割を占め、20歳〜39歳は3割未満にとどまります。他の業種と比べても、不動産業界は若手人材が不足している状況です。
不動産業界では若手層の流入と定着の両面で停滞が続いているため、世代交代が進まない構造が顕在化しています。
出典:内閣府「学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査」
出典:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」
出典:マイナビキャリアリサーチLab「不動産業レポート」
不動産業界では、長年にわたって形成されたネガティブなイメージが根強く残っています。
全日本不動産協会が行った調査では、不動産仲介業で働きたくない理由として以下の3つが上位に挙がりました。
業務内容の魅力不足
ノルマの厳しさ
休日出勤や長時間労働
求職者の多くは仕事内容や働き方を十分に理解しないまま、業界全体をハードな仕事と捉えています。
求職者の誤解や情報不足が、若年層の志望度低下や人材流入の停滞を招いている原因です。
出典:公益社団法人全日本不動産協会「不動産業界の担い手確保に関する実態調査レポート(2025年3月)」

採用活動の改善に取り組む企業は、事例をそのまま取り入れても思ったとおりの成果が得られるとは限りません。
ここからは、事例からわかる不動産人材の採用を成功させるポイントについて解説します。
採用難が続く不動産業界では経験者や即戦力を重視した条件を見直し、母集団の幅を広げることがポイントです。転職希望者のなかでも、宅建資格を持った人材は多くありません。
成功事例に挙げていた企業が取り組んでいた施策は次のとおりです。
さまざまな価値観や経験を持つ人材を募集する
資格取得のための支援制度を設ける
スキルよりマインドを重視して選考する
価値観や行動特性を重視することで、企業は社内のモチベーション向上や長期的な戦力確保につながります。
不動産業界では給与や待遇、仕事内容が似通っているため、求職者から見ると違いが見分けられないことがあります。
採用に成功している企業は以下のようなポイントで差別化しています。
注力している制度を社員インタビューを通じてアピールする
SNS発信を積極的に取り入れて社風を伝える
自社の強みを数値で表現する
競合の比較は自社の課題を客観的に把握でき、改善策の立案が可能です。求職者にも入社後のイメージが湧きやすくなるため、エントリー率の向上につながります。
不動産業界は入社3年以内の離職率が高く、教育体制の整備が早期戦力化と離職防止に直結します。
社員の定着に成功している企業は、以下の施策を導入しています。
実践的な現場経験・OJT・研修を行い、全員でフォローする仕組みづくり
育成担当とは別にメンター制度を取り入れる
動画配信型研修を導入し、学びやすい環境を作る
採用力が強い企業は人事担当者だけでなく全社が協力し、新入社員をフォローする体制を整えています。研修やフォロー体制を仕組み化することで、社員の成長意欲とモチベーションを高めます。
育成体制を万全に整えても、現場の受け入れ準備ができていなければ早期離職のリスクが高まります。
受け入れフローの確認は次のとおりです。
入社前:オリエンテーションの準備
初日:社内紹介・業務環境のセットアップ
1週目:業務の概要説明・育成担当の割り当て
受け入れ体制が整っていることは社員を大事にしているアピールにつながり、応募者に安心感を与えられます。
不動産業界は職種が多岐にわたり、求める人物像に合わせて手法を選択する必要があります。
実際に事例で活用していた採用方法や媒体の選択は次のとおりです。
ターゲットの職種に特化したSNSアカウントで情報発信する
オウンドメディアで会社の雰囲気、職種、制度を発信
行動特性に着目するコンピテンシー面接を活用する
採用方法や媒体は数多くあるため戦略的に組み合わせ、自社のターゲットに合わせて選ぶことで母集団形成を効率化できます。

採用活動の手法に悩んだ際は、新しい手法を取り入れて成果が出るか試したい方も多いのではないでしょうか。そのような場合は、求人媒体の不動産人材を採用した事例を確認するのがおすすめです。
ここでは不動産業界における人材採用事例が豊富なサービスを5社紹介します。

活用企業の傾向 | ベンチャー・中小企業・大企業 |
|---|---|
成果 | 短期間での採用・理想の人材確保(専門性や即戦力) |
採用ターゲット | 不動産経験者・有資格者・業界未経験者 |
支援内容 | 不動産業界に特化した人材紹介サービス |
採用活動の効率化や専門性の高い人材確保を課題としていた企業は、株式会社アズライトの支援により成果を上げています。
不動産業界に特化した人材紹介と、戦略設計や業務代行を組み合わせることで、短期間での採用や求める人材の確保が可能です。
株式会社アズライトは不動産業界に精通したスタッフが在籍しているため、専門性の高い支援が魅力です。


引用:https://tenshoku.mynavi.jp/publish_inquire/
活用企業の傾向 | 中小企業・地方・首都圏 |
|---|---|
成果 | 採用活動の効率化・ミスマッチ削減・社員の意識改革 |
採用ターゲット | 若手人材・モチベーション重視・未経験者・専門職経験者 |
支援内容 | 求人掲載・広報・個別サポート・イベント運営 |
マイナビ転職の成功事例では、母集団形成の強化やミスマッチ防止を目的とした取り組みが紹介されています。
登録者数が業界最大級のマイナビ転職は、イベントや動画といったサービスを活用することで効率的に母集団を形成できます。

引用:https://saiyo.employment.en-japan.com/entenshoku-direct
活用企業の傾向 | 即戦力や専門職採用を行いたい企業 |
|---|---|
成果 | 高い採用決定率・開封率や返信率向上 |
採用ターゲット | 経験者採用(同じ職種を5年以上経験した人材が多数登録) |
支援内容 | スカウト文面アドバイス・サポート |
エン転職ダイレクトを利用した企業の成功事例は、無料ダウンロードにより閲覧可能です。応募率や応募数まで見られるため、具体的な事例が確認できます。
440万人以上のデータベースと非公開求人のスカウトメール配信により、開封率・返信率の向上を図れる点が魅力のサービスです。

引用:https://www.saiyo-doda.jp/service/recruiters
活用企業の傾向 | 中小企業・大企業 |
|---|---|
成果 | 専門職・未経験者の採用成功・社内制度の改善・採用計画の安定化 |
採用ターゲット | 未経験者〜専門職人材・人柄重視 |
支援内容 | 担当者による文面改善・戦略提案 |
dodaダイレクトでは、採用難易度の高い専門職で成果を挙げた不動産会社の事例を紹介しています。
dodaはダイレクトリクルーティングのほか、人材紹介や求人掲載、イベント開催のサービスを展開しているため併用することで、より高い採用成果を得られます。

引用:https://saiyo.employment.en-japan.com/
活用企業の傾向 | 未経験者・若手層ターゲットにした採用 |
|---|---|
成果 | 応募数の増加・ミスマッチ防止・人事担当者の工数削減 |
採用ターゲット | 若手〜経験者採用・地方エリア |
支援内容 | 求人広告制作・伴走支援・スカウト代行 |
エン転職は、業界未経験の若手から経験者まで幅広い人材をターゲットにした成功事例を確認できます。
地方エリアや採用が難しい専門職をターゲットとした企業も、エン転職の機能を最大限活用し、自社にマッチした人材の確保に成功しています。
不動産業界では人手不足や若手採用の難化が進むなか、企業は採用戦略を見直し、人材確保に成功しています。
不動産業界の採用が難しくなっている要因は、若年層による志望度の低下やネガティブイメージが定着していることです。採用に成功した企業は市場の動向や求職者の心理を読み取り、母集団形成から定着までの流れを改善させています。
母集団形成や入社後のミスマッチに悩む企業は他社の成功事例を分析し、社内の体制を整えてくことが大切です。
不動産業界の人材紹介において定評のあるアズライトに相談すると、自社にあった採用戦略を構築できます。

この記事の監修者
株式会社アズライト 佐川稔
株式会社アズライト代表取締役。採用がうまくいかない優良企業を採用できる企業へ改革するために、戦略・運用に特化した採用コンサルティングファーム「株式会社アズライト」を創業。キャリアに悩む方々のために就活・転職相談BAR「とこなつ家」を池袋にて共同経営中。
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