エンジニア採用を成功させるには、面接時の質問設計がカギです。エンジニア面接において「なかなか良い人材が採用できない」「入社後に活躍できるか判断しきれない」と悩む採用担当者は少なくありません。こうした課題に対応するには、自社が求めるスキルやカルチャーとのマッチ度を的確に確認できる質問を事前に設計することが重要です。本記事では、エンジニア面接における質問リストの完全版として、「技術」「キャリア」「素質」それぞれの観点から網羅的にご紹介します。エンジニア面接の際に確認・注意しておきたいポイントエンジニア面接では、事前に押さえるべき注意点がいくつかあります。ポイントを理解せずに採用活動を進めると、自社とのミスマッチによって、入社後すぐに離職してしまうリスクが高まるからです。ここでは、エンジニア面接の際に確認・注意しておきたいポイントについて解説します。技術や専門用語などの基礎知識エンジニア職の面接では、面接官自身が基礎的な技術知識を理解しておくことが重要です。面接中には応募者から専門用語や開発ツールに関する話題が出ることが多く、表面的な知識では回答の真意やレベル感を正しく判断できない場合も少なくありません。特定のプログラミング言語の使い分けや、バージョン管理ツール(Gitなど)の運用経験について質問された際、人事担当が基本的な仕組みや用語の意味を理解していなければ、回答の価値を見極めるのが困難になります。非エンジニアの面接官であっても、主要なフレームワークや開発環境に関する基礎知識があるだけで、評価の精度が格段に上がります。採用予定のペルソナ像エンジニア面接では、あらかじめ設定した「ペルソナ像」に基づいて評価を行うことが重要です。ペルソナ像とは、「自社が採用したい理想のエンジニア像」を可視化したもので、年齢層・職務経験・価値観・志向性などを含めて具体的に定義します。この作業は、人事担当者だけでなく、現場のエンジニアとも連携しながら行うことで、より現実的で有効な評価軸になります。エンジニア採用においては、現場との協働で策定したペルソナ像に沿って求職者を評価することで、採用の精度と一貫性を高めることが可能になります。評価基準エンジニア面接では、面接官ごとの評価基準を統一することが重要です。基準がバラバラのままだと、同じ応募者に対する印象や合否の判断が面接官によって大きく変わるリスクが発生します。たとえば、評価の軸が技術力だけでなく、課題解決力やチームとの協調性など多岐にわたる場合、判断のポイントが統一されていなければ面接ごとの評価に差が出てしまいます。そのため、面接前の段階で、全面接官に共通する評価項目と判定基準を設定しておくことが求められます。優秀なエンジニアを見極める「定番」質問8選エンジニア面接では、スキル面に加えて、価値観やキャリア志向・人間性を見極めることが重要です。ここからは、優秀なエンジニアを見極める「定番」質問8選について詳しくご紹介していきます。自己紹介エンジニア面接では、冒頭の自己紹介が重要な評価ポイントになります。たとえば、挨拶のトーンや話すスピード、目線の置き方などから、社会性や誠実さ、相手に配慮する姿勢が読み取れます。言葉の内容だけでなく、話し方のクセや思考の整理力、表現の明快さも自己紹介には表れます。こうした点を丁寧に確認することで、入社後のチーム適応性などもある程度イメージすることが可能です。職務経歴職務経歴に関する質問は、応募者の実務経験や強みを具体的に把握するための重要なステップです。たとえばITエンジニアであれば、参加したプロジェクトの種類や扱った技術領域、保有している専門知識を確認することで、自社での活躍可能性を判断する材料になります。また、職務経歴書の表面的な内容をなぞるだけでなく、プロジェクト内での具体的な役割や工夫した点・成果を掘り下げて聞くことが求められます。前職へ入社した理由転職理由に関する質問は、応募者のキャリア志向や価値観を把握するうえで非常に有効です。たとえば、「技術的な挑戦を求めた」「チーム開発に魅力を感じた」などの回答からは、候補者がどのような環境にモチベーションを感じるのかが読み取れます。また、技術・組織・裁量といったどの軸に重きを置いてきたのかを確認することで、今回の転職目的が自社で実現可能かどうかも見極められます。前職を退職した理由前職を退職した理由を尋ねることで、応募者の組織適応力や課題への向き合い方を把握できます。たとえば、退職の背景が「企業の経営方針の変更」や「部門の縮小」といった企業側の都合であれば、本人の責任とは言い切れません。一方で、「成長実感が持てなかった」「新しい技術に挑戦したかった」など、キャリア志向に基づく理由であれば、主体性やスキルアップへの意欲がうかがえます。志望動機志望動機の質問は、優秀なエンジニアを見極めるための重要な判断材料です。たとえば、「なぜこの企業を選んだのか」「どのようなキャリアを描いているのか」といった問いに具体的に答えられる応募者は、自分なりの目的意識を持って転職活動をしている傾向があり、入社後の定着率も高くなることが期待されます。企業理解や動機の深さは、候補者の本気度を測る指標となります。自己PR自己PRの質問は、優秀なエンジニアを見極めるうえで欠かせないポイントの一つです。たとえば、単に「○○が得意です」と述べるだけでなく、「どのような経験を通じて得意になったのか」「具体的にどんな成果を出したのか」といった背景を交えて話せる応募者は、思考の整理力や言語化能力にも長けている傾向があります。また、技術力に加えて、伝え方や立ち振る舞いからコミュニケーション力も垣間見えるため、現場に馴染めるかどうかの判断材料にもなります。ビジョン将来のビジョンに関する質問は、優秀なエンジニアを見極めるうえで非常に有効です。たとえば面接でキャリアビジョンを尋ねると、「なぜその業界を選んだのか」「どのような技術領域で成長したいのか」といった就活の軸や目的意識が見えてきます。志向が応募理由と一致していれば、自社に対する本気度も高いと判断できるでしょう。反対に、将来像と職場環境にギャップがあると、早期離職やモチベーションの低下につながるおそれがあります。会社選択の軸「会社選びの軸」に関する質問は、候補者の価値観や志向性を見極めるうえで重要です。たとえば、「技術力の高い環境で成長したい」「裁量権のある職場でチャレンジしたい」など、候補者の判断軸を聞くことで、キャリア観や職場に求める要素が明らかになります。これにより、採用後にどのような働き方を望んでいるのか、企業との相性が良いかどうかを事前に判断しやすくなります。エンジニアを見極める「経験・スキル・技術」にフォーカスした質問14選エンジニア面接は、自社が必要とするスキルや文化とのマッチング度を評価するために行います。単に専門知識を問うだけでなく、候補者の人物像や問題解決能力がどのくらいなのかを把握することが重要です。ここからは、エンジニアを見極める「経験・スキル・技術」にフォーカスした質問14選について詳しくご紹介していきます。得意業務エンジニア面接では、応募者の「得意業務」を尋ねることで、スキルと業務内容の適合性を見極めることができます。得意分野にマッチした業務であれば、本人のモチベーションが高まりやすく、成果にもつながりやすいからです。たとえば、「フロントエンドでUIの改善を主導し、ユーザーの離脱率を◯%削減した」といった具体的な成果を交えて語れる応募者は、再現性のあるスキルを持っていると評価されやすくなります。面接官は、応募者が自社のどのポジションで力を発揮できそうかを具体的にイメージしながら、業務内容との相性を判断しましょう。スキルセットエンジニア面接では、スキルセットに焦点を当てた質問が非常に効果的です。たとえば、応募者が「Javaが得意」と答えた場合には、「どのようなプロジェクトでJavaを使用し、具体的にどんな課題を解決したのか」といった観点で質問を重ねると、経験の質や業務への貢献度が浮かび上がります。単なる知識の有無ではなく、そのスキルを通じて何を成し遂げてきたかが明確になることで、より正確な評価が可能になります。使用可能ツール・技術使用可能なツールや技術スタックに関する質問は、エンジニア面接において非常に有効です。たとえば、GitHubやDockerといった主要ツールの使用経験を尋ねることで、開発の実務にスムーズに入れるかどうかを判断できます。また、「GitHubのレビュー機能を活用して、チームの開発効率を改善した」などの実践的なエピソードを引き出せれば、単なる知識ではなく、ツールを業務にどう活かしてきたかまで把握できるため、即戦力かどうかを判断するうえで大きなヒントとなります。開発経験エンジニア面接では、応募者の開発経験を具体的に確認することが欠かせません。たとえば、「フロントエンド開発でリファクタリングを行い、UXを改善した」といったエピソードからは、技術力だけでなくユーザー視点や課題解決能力も読み取れます。さらに、どのようなプロジェクトでどのような役割を担っていたのかを掘り下げることで、応募者の経験値や責任範囲のレベルも明らかになります。開発する際の価値観エンジニア面接では、応募者の価値観に関する質問が非常に重要です。たとえば、「どんな働き方が理想か」「どのような姿をエンジニアとして目指しているか」などを尋ねることで、応募者のキャリア観や将来ビジョンを把握できます。価値観が一致していれば、入社後も高いモチベーションを維持しやすく、組織との信頼関係も築きやすくなります。逆に方向性に大きなズレがあると、入社後に違和感を抱えてしまい、早期離職のリスクが高まる恐れもあるため注意が必要です。過去の担当規模エンジニア面接では、過去に担当したプロジェクトの規模を確認することが有効です。たとえば、「50人規模の大規模システムに携わり、その中でバックエンドの一部を担当した」といった具体的なエピソードを聞くと、プロジェクト内での立ち位置や責任範囲が明確になります。担当したスコープやチーム構成を数値と共に説明できる応募者は、客観的に自身の役割を理解している可能性が高く、即戦力として期待しやすいと言えるでしょう。過去の担当ポジションエンジニア面接では、過去に担当していたポジションについて質問することで、配属後のミスマッチを防ぐ手がかりが得られます。たとえば、「プロジェクトマネージャーの補佐として要件定義とクライアント折衝を並行して行っていた」といったエピソードがあれば、技術面だけでなく対人調整力や管理能力の有無も読み取れます。自分の役割を明確に言語化できる人材は、組織の中でどのような立ち位置がフィットするかを把握しやすく、配属先のチーム編成もスムーズに行いやすくなります。リーダー経験エンジニア面接では、過去のリーダー経験を尋ねることで、任せられる業務の範囲が明確になります。たとえば、「プロジェクトマネージャーを補佐しながら、要件定義とクライアント折衝を並行して行った」といった経験を語れる応募者は、判断力や調整力の側面でも信頼を置きやすいでしょう。また、単に成果を強調するだけでなく、「どのようにメンバーの意見をまとめたか」「課題をどう次に活かしたか」といったプロセスに言及できる場合、再現性のあるリーダーシップが備わっている可能性が高まります。過去のプロジェクトの進め方エンジニア面接では、過去に携わったプロジェクトについて質問することが非常に有効です。たとえば、「要件定義から設計・実装・テスト・リリースまで、どの工程に関与し、どのようにチームと連携していたか」を具体的に尋ねると、プロジェクトへの関わり方や役割の深さが明らかになります。成果物の完成度だけでなく、途中の判断やチーム内での行動も評価の重要な要素となります。課題解決方法エンジニア面接では、課題解決方法に関する質問を通じて、応募者の思考力と実行力を見極めることが重要です。たとえば、「問題発生時にどのように原因を特定し、どのタイミングでどんな判断を行ったか」を具体的に問うことで、応募者の論理的思考力や意思決定のプロセスが浮かび上がります。こうした質問は、単なる技術的な解決力にとどまらず、要件定義の整理力やプレゼンテーション能力といった、上流工程に求められるスキルも評価する材料となります。外部折衝の経験エンジニア面接では、外部折衝の経験について質問することで、対人スキルや調整能力を見極めることができます。たとえば、候補者が「クライアントとの仕様調整や納期交渉を任されていた」と答えた場合には、業務上の対話力や相手の立場を理解する姿勢があるかを確認することが可能です。さらに、「どのような点を意識して合意形成を行ったか」を掘り下げることで、単なる経験の有無だけでなく、実際の対応スタンスや工夫の有無まで把握できます。失敗経験・リカバリー方法エンジニア面接では、失敗経験に関する質問を通じて、課題対応力や成長意欲を見極めることが重要です。たとえば、「システムリリース直前にバグが見つかり、チームと連携して迅速に修正・再テストを行った」といった事例が挙がれば、冷静な状況判断や周囲との協力体制の構築力が伝わってきます。重要なのは失敗の内容そのものではなく、「何が原因だったのかをどう分析し、どのように立て直したのか」というプロセスを丁寧に確認することです。過去の成果エンジニア面接では、過去の成果について質問することで、応募者と自社ポジションとのマッチ度を見極めます。たとえば、「新機能を開発した」という成果だけでは評価の軸が曖昧になりますが、「その新機能によって工数を20%削減した」といった具体的なインパクトを示すことができれば、説得力が一気に増します。成果を定量的に語れる応募者は、プロジェクトを部分的にではなく全体視点で捉えていることが多く、業務への再現性も期待できます。裁量を与えられた経験エンジニア面接では、裁量を与えられた経験について質問することで、任せられる意思決定のレベルを判断できます。たとえば、技術的な選定のみを任されていたケースと、チームの方向性やスケジュール全体に関わる判断を行っていたケースとでは、求められる責任の重さや影響力が大きく異なります。応募者がどこまで主体的に関わっていたかを把握すれば、入社後にどのレベルの業務を任せられるかの判断がしやすくなります。エンジニアを見極める「キャリア」にフォーカスした質問4選エンジニア面接でキャリア志向を把握することは、採用後の定着に左右します。面接官は、応募者のエンジニアにおける興味に関する質問を通じて、自社の文化との相性を見極めることが大切です。ここからは、エンジニアを見極める「キャリア」にフォーカスした質問4選について詳しく解説していきます。興味のある技術・勉強していることエンジニア面接でキャリアをフォーカスした質問の一つが、現在関心を持っている技術や、学習している分野を確認する質問です。IT業界では技術の変化が非常に速いため、現状のスキルが高くても、新しい技術に対応できない場合は柔軟な活躍が難しくなります。そのため、面接では「なぜその技術に関心を持ったのか」を掘り下げて質問することが大切です。キャリアプランエンジニア面接では、キャリアプランに関する質問を通じて、中長期的な成長意欲を見極めることが重要です。たとえば、「今後はフロントエンドの知識を活かしながら、将来的にはフルスタックエンジニアとしてプロジェクト全体をリードしたい」といった具体的なビジョンを持っている応募者は、現状に満足せず成長意欲を持ち続けていると評価できます。どの技術に興味があり、なぜその分野を目指しているのかという背景まで確認することで、自走力や継続的な学習姿勢も見えてきます。成長意欲エンジニア面接では、成長意欲に関する質問を通じて、入社後の伸びしろや自己改善への姿勢を見極めることが重要です。たとえば、「現場で課題に直面したとき、どのように乗り越えてきたか」「新しい技術をどのようにキャッチアップしてきたか」といった質問を通して、自己成長に対する行動を具体的に把握できます。さらに、勉強会への参加、技術書の継続的な読書、社外でのアウトプット活動などが習慣化されていれば、学習への主体性も評価できます。知識や情報のキャッチアップ方法エンジニア面接では、知識や情報のキャッチアップ方法に関する質問を通じて、変化への対応力を見極めることが重要です。「どのような情報源から学んでいるか」「どのタイミングで新しい知識を取り入れているか」といった問いに対して、技術ブログ・GitHub・ニュースレター・技術系メディアなどを組み合わせて活用していると答えられる人材は、情報感度が高いといえます。さらに、得た知識を実務にどう反映させたかといったエピソードが語れれば、応用力の有無も明確になります。エンジニアを見極める「素質」にフォーカスした質問4選エンジニア採用では、技術面だけでなく人間的な素質の見極めも欠かせません。面接官は、応募者のモチベーション維持力ややりがいの感じ方などを質問し、長期的に力を発揮できる人材かを判断します。ここからは、エンジニアを見極める「素質」にフォーカスした質問4選について詳しくご紹介していきます。モチベーションマネジメントエンジニア採用において、モチベーションマネジメントに関する質問は重要な評価項目のひとつです。面接では、ストレス耐性や自己管理能力に関する回答も含めて、応募者の内面的な安定性を確認することが求められます。たとえば、「プロジェクトの進行が停滞した際にどうやってモチベーションを維持したか」といった質問に対し、自らの工夫や習慣、感情の切り替え方などを具体的に語れる応募者は、高い自己管理能力を持っていると判断できるでしょう。やりがいに関するエピソードエンジニア採用において、やりがいに関するエピソードを尋ねることは非常に有効です。たとえば、「自分が実装した機能でユーザーの課題が解決されたときに達成感を覚えた」といった具体的な回答があれば、応募者がどのような場面でやりがいを感じるのかが明確になります。やりがいの軸が技術的な達成か、ユーザーへの貢献か、あるいはチームとの協業にあるのかによって、マネジメント方針や担当業務の設計も最適化しやすくなります。対立・衝突の経験エンジニア採用において、対立や衝突の経験を尋ねる質問は、チーム内での協調性や対人対応力を見極める上で効果的です。たとえば、「仕様の優先順位をめぐってデザイナーと意見が食い違ったが、ユーザー視点と技術的実現性の両面を整理し、納得のいく結論を導いた」というようなエピソードが語れる応募者は、冷静な対話力と合意形成力の両方を備えている可能性があります。面接官としては、「感情的にならずに意見交換ができたか」「相手の意見を尊重しつつ建設的な結論に至ったか」といった観点で評価することが重要です。会社方針とのミスマッチエンジニア採用では、会社方針とのミスマッチに関する質問を通じて、変化への適応力を見極めることが重要です。たとえば、いくらプログラミングスキルが高くても、会社の方針に共感できなければ、入社後にギャップを感じて早期離職につながる恐れがあります。そのため、面接では「過去に方針変更や経営判断に直面したとき、どのように行動したか」「変化に対してどのような姿勢を取ったか」といった点を掘り下げると効果的です。エンジニアを見極める「条件面」にフォーカスした質問3選エンジニア採用では、自社との条件面がマッチしているか見極めることが重要です。希望条件が企業の体制や報酬レンジと乖離していれば、採用後のミスマッチにつながる可能性があります。ここからは、エンジニアを見極める「条件面」にフォーカスした質問3選について詳しくご紹介していきます。希望年収エンジニア面接において「希望年収」を尋ねることは、条件面のすり合わせと市場価値の把握において非常に重要です。たとえば、面接の場で「その希望年収に至った理由」を具体的に尋ねることで、単なる金額の希望だけでなく、応募者が過去の経験や実績をどう評価しているかが明らかになります。年収に関する質問は金額の確認にとどまらず、応募者の価値観や納得度、将来的な定着可能性を見極めるうえでも重要なポイントとなります。入社可能時期エンジニア面接において、入社可能時期に関する質問は、条件面を見極めるうえで重要な項目です。たとえば、在職中の応募者であれば、「現職の引継ぎに◯週間ほどかかるため、来月末を目安に入社可能です」といった具体的な回答ができるかを確認することで、段取り力や現職への責任感も見えてきます。ただ単に「すぐ入れます」と答えるよりも、前職の退職プロセスに配慮する姿勢がある応募者のほうが、信頼を持って迎えやすい傾向があります。選考状況エンジニア面接では、選考状況に関する質問を通じて、応募者の志望度や転職軸の一貫性を見極めることが重要です。たとえば、「他社も受けているが、御社は〇〇の技術領域で強みがあり最も興味を持っている」といった具体的な回答が得られれば、志望度の高さや転職理由の軸がブレていないことが確認できます。一方で、どの企業にも共通するような曖昧な回答しか得られない場合は、本気度や判断基準に不明瞭さが残るかもしれません。こうした違いを見極めるためにも、選考状況とあわせて転職の決め手についても尋ねると、より正確な判断が可能になります。エンジニア面接の際に聞かれる逆質問エンジニア面接の終盤に行われる「逆質問」は、応募者の志望度や事前準備の深さを見極める重要な場面です。たとえば、逆質問の場面で「特にありません」と答えてしまうと、入社への意欲が低い、あるいは企業研究をしていないという印象を与えてしまう可能性があります。一方で、「御社ではどのような技術スタックで開発を進めていますか?」「チームでのコードレビューの流れについて教えてください」など、実務に直結した質問ができる応募者は、自らの将来像と企業とのマッチングを真剣に考えていると評価できます。エンジニア面接のまとめ本記事では、エンジニア面接・採用のための質問リスト完全版について詳しくご紹介しました。エンジニア面接では、スキルや経験だけでなく素質と条件面の両軸から総合的に見極めることが重要です。面接で希望年収や入社可能時期といった条件面は、現実的な採用判断を下す上で欠かせません。そのため、面接をする際にもある程度専門知識が必要になりますので、可能であれば現場のエンジニアに同席してもらいましょう。もし、「エンジニアの面接がうまくいかない…」「良い採用ができていない」そんな悩みがあれば、面接代行に依頼するのも一つの解決法です。エンジニア採用に関するノウハウを持つアズライトに相談してみましょう。問い合わせはこちら≫