採用代行
採用代行
2026.2.12
この記事の監修者:
株式会社アズライト 佐川稔

「応募者が集まらない」「選考に時間がかかる」「採用コストが膨らんでいる」―採用活動において、このような課題を感じている人事担当者は多いのではないでしょうか。
近年の人材不足や採用競争の激化により、優秀な人材の確保は一層困難になっています。こうした背景から外部サービスの活用が注目されています。
特に「採用代行」と「人材紹介」は、多くの企業が導入している代表的な手法です。両サービスの仕組みや費用体系、メリット・デメリットを正しく理解することで、採用効率を高めつつコスト削減を実現し、質の高い人材を獲得することが可能になります。
本記事では、採用代行と人材紹介の違いに加え、費用・メリット・デメリット・選び方まで詳細に解説します。

採用代行とは、企業の採用業務全般を外部に委託し、効率化や継続的な改善を実現する仕組みです。採用代行は人事部門の負担を軽減し、採用プロセス全体の質を高める役割を担います。
一方で「採用紹介(職業紹介)」にあたる人材紹介サービスは、候補者を企業に推薦し、採用が成立した際に成果報酬が発生する仕組みで、即戦力人材の採用に適しています。
ここでは、両者の性質の違いについて、詳細に解説します。
採用代行(RPO:Recruitment Process Outsourcing)とは、企業の採用活動を外部の専門業者に業務委託するサービスです。「採用アウトソーシング」とも呼ばれ、採用プロセス全体を最適化するパートナーとして機能します。
▼採用代行の主な特徴
母集団形成から選考プロセスの管理まで幅広く対応
企業名での求職者募集を実施
サービス内容のカスタマイズが可能
部分委託から包括委託まで柔軟な契約形態
採用代行では母集団形成から選考プロセスの管理、内定者フォローまで幅広く対応でき、企業名での募集や柔軟な契約形態も特徴です。
関連記事:採用代行(RPO)の詳細はこちら▶︎
人材紹介とは、企業が希望するスキルや経歴を有する人材を、選定・紹介することに特化したサービスです。
▼人材紹介の主な特徴
採用要件に合致する人材の選定・推薦
専門コンサルタントによる候補者面談
企業と候補者双方への調整・フォロー
具体的なサービス範囲は、求人票作成、人材選定から企業への紹介・推薦、面接日程の調整、応募者への合否連絡、給与などの条件交渉、入社に向けたフォローまでです。
ただし、面接や選考は企業側が実施するため、採用担当者には一定のノウハウが求められます。企業と候補者のマッチング精度向上を重視したサービスといえます。
RPO(Recruitment Process Outsourcing)は、採用業務に特化したアウトソーシングの一形態が定義です。具体的には、採用計画の立案、母集団形成、候補者との日程調整や進捗管理などを専門的に代行します。
BPO(Business Process Outsourcing)が人事・経理・コールセンターなど幅広い業務を代行対象とするのに対し、RPO(Recruitment Process Outsourcing)は採用活動に限定して支援する点が大きな違いです。
具体的には、採用計画の立案から母集団形成、候補者との日程調整や進捗管理などを専門的に代行します。自社内で不足しがちなリソースやノウハウを外部から補完することで、より効率的かつ戦略的な人材確保を実現できるのが特徴です。
項目 | RPO(採用代行) | BPO(業務プロセスアウトソーシング) |
|---|---|---|
委託する主な業務 | 「採用プロセス」に特化した実務 | 「部門・業務単位」」での包括的な実務 |
主な支援対象 | 企業の採用活動、採用チーム | 人事、経理、総務、IT、カスタマーサポート等 |
期待される効果 | 採用成功(質の向上・母集団形成) | コスト削減、定型業務の効率化、リソース確保 |
専門性 | 採用市場の知見、スカウト選考管理等 | 各専門事務の正確な運用、オペレーション構築 |
RTO(Recruitment Training Outsourcing)は、採用担当者や面接官に向けた「採用スキルトレーニング」を専門に外部へ委託する仕組みです。面接力の強化や選考基準の統一、採用チームの育成を支援する点が特徴です。
一方でRPOは、採用業務全体を代行し、求人媒体の運用や候補者対応、内定者フォローまで幅広くカバーします。
つまり、RTOは「社内担当者の育成をアウトソースするサービス」、RPOは「採用プロセス自体を外部に任せるサービス」という違いがあります。
項目 | (RTO)採用トレーニング代行 | RPO(採用代行) |
|---|---|---|
委託する主な内容 | 「教育・育成」(面接官トレーニング等) | 「実務・運用」(採用プロセス全般) |
主な支援対象 | 自社の採用担当者、面接官、面接担当役員 | 企業の採用活動そのもの(候補者へのアプローチ等) |
期待される効果 | 社内の採用スキルの向上、選考基準の平準化 | 採用工数の削減、母集団形成、採用目標の達成 |
アプローチ | 外部講師が社内の人に教える | 外部パートナーが社内の人に代わって働く |

採用代行は求人広告の掲載から応募者対応、内定フォローまで、採用業務全般を業務委託できるサービスです。
一方、人材紹介は自社データベースやネットワークから候補者を選定し紹介することが主な業務で、即戦力人材の獲得に強みがあります。効果的な採用活動のためには、両者の採用チャネルを理解し、目的に応じて使い分けることが重要です。
ここでは、両者のサービス範囲やスタンスの違いを詳細に解説します。
採用代行と人材紹介は、求人方法にも大きな違いがあります。
採用代行は多角的なアプローチで母集団形成を支援し、幅広い候補者層へのリーチが可能です。
求人サイトへの一括掲載
SNSを活用した採用マーケティング
ダイレクトリクルーティング
採用ブランディング施策
一方で、人材紹介は候補者の紹介に特化しており、次のような手法で条件に適合する人材を効率的に紹介でき、即戦力確保に強みがあります。
登録者データベースからの選定
ヘッドハンティング
非公開求人の活用
企業は自社の課題に合わせ、RPO採用と人材紹介を使い分けることが重要です。
採用代行(RPO)は、業務委託を受けて応募から内定までのプロセスを企業に代わって実施します。具体的に行う対応は以下のとおりです。
応募者のスクリーニング
適性検査や筆記試験の実施
面接日程の調整と実施
面接代行
内定連絡および内定者フォロー
一方、人材紹介は候補者支援に特化しており、次のような役割を担います。
候補者の人選(経歴・スキル確認)
応募書類の準備支援とアドバイス
面接日程調整と面接準備
合否通知、条件交渉、契約締結のサポート
採用代行は企業の採用業務を代行する仕組みです。それに対し、人材紹介は候補者サイドのサポートをしながら企業とのマッチングを図る点に大きな違いがあります。
採用代行は、継続的な改善を前提としたフローを採用し、導入までに数か月を要する場合があります。主な流れは以下のとおりです。
採用課題のヒアリングとKPI設定
採用戦略の策定と委託範囲の決定
契約締結、運用ルールの設定
採用活動の開始、定期的な効果測定・改善
一方、人材紹介は即導入が可能で、以下のようなプロセスを踏みます。
サービス選定と契約
募集要件の打ち合わせと求人票作成
候補者紹介、面接支援
条件調整、内定・入社フォロー
採用代行は長期的改善、人材紹介は迅速採用に強みがあります。導入スピードや、運用の柔軟性を比較し、自社の状況に合ったサービスを選ぶことが重要です。

採用代行と人材紹介は料金の発生タイミングや費用の算出方法などに大きな違いがあります。
採用代行は、固定報酬や従量制、成果報酬など契約形態に応じた費用が発生します。詳細な金額については提供会社の料金表で内容や内訳を確認可能です。
それに対して、人材紹介は入社決定時に成功報酬が発生する仕組みです。ここでは両者の費用の特徴や相場を詳しく解説します。
採用代行の費用は、委託範囲や契約形態によって異なります。多くは業務委託契約で「月額一律」の固定報酬型が採用され、業務範囲に応じて費用が変動します。
また、一部の業務だけを依頼する場合は従量課金制が用いられ、業務量に応じて費用が発生する仕組みです。
加えて、成果に応じて費用が発生する成果報酬型は、人材紹介に近い仕組みですが採用プロセス全般を支援できる点が異なります。
代表的な費用例は以下のとおりです。
固定報酬制:月額10万〜100万円(範囲により変動)
従量課金制:応募者数や面接調整数に応じて課金(例:DM送信3万~、面接実施1万~)
成果報酬型:採用決定数に応じて課金
固定費がかかる一方で、自社の課題に合わせて柔軟に契約方式を変えられることが採用代行の強みと言えます。
関連記事:採用代行の費用の詳細はこちら▶︎
人材紹介の費用は、候補者が入社した際に発生する成功報酬型が一般的です。紹介料は入社者の理論年収を基準に計算されます。相場は30〜35%程度で、管理職や専門職の場合はさらに高額になることもあります。
例えば年収500万円の人材を採用する際の紹介料は150〜175万円前後です。返金保証制度を設ける会社もあり、早期退職時には一部または全額が返金されます。
代表的な費用のポイントは以下のとおりです。
契約形態:主に請負契約、成功報酬型が基本
相場:理論年収の30〜35%
例:年収500万円の採用=150〜175万円
返金保証:数か月以内の退職時に適用
形態:ヘッドハンティング型や再就職支援型も存在
採用代行と人材紹介の費用は、委託範囲やポジションによって大きく異なります。
採用代行では月額一律型で、採用活動の一部を業務委託する場合は数十万円程度、全プロセスを業務委託すると数百万円に達することもあります。従量課金型も委託業務の内容により変動幅が大きい点が特徴です。
一方、人材紹介は成功報酬型で、理論年収の30〜35%が相場ですが、案件ごとに手数料が異なり、20%台に設定する会社も存在します。管理職や専門職ではさらに高額になる傾向があるため注意が必要です。
代表的な費用相場は以下のとおりです。
採用代行:数十万〜数百万円(範囲・業務量により変動)
人材紹介:理論年収の30〜35%(例:年収500万=150万〜175万円)
管理職・専門職:報酬率が高くなるケースあり
いずれも採用対象や採用人数によってコストが大きく変動するため、自社の採用ニーズに合わせて適切な手法を選ぶことが重要です。

採用代行は工数削減やノウハウ活用に優れますが、成果保証がなく、効果が見えにくいと感じる企業もあります。
人材紹介は即戦力確保に有効ですが、費用が高額になりやすく、候補者の母数が紹介会社の登録状況に依存する点が怪しいとみられることもあります。
ここでは両者のメリット・デメリットを詳しく解説します。
採用戦略を外部の知見で最適化できる
採用担当者の工数を削減し、コア業務に集中できる
採用業務の品質向上と基準の統一が可能
複数チャネルを活用した母集団形成ができる
採用人数が多い場合、コストパフォーマンスが高い
採用担当者がいなくても採用活動を実施できる
フリーランス・副業人材の採用にも活用できる
認識の齟齬により採用ミスマッチが発生する可能性
自社に採用ノウハウが蓄積されにくい
候補者との直接的なコミュニケーションが不足する場合がある
成果保証はなく、採用ゼロでも費用が発生する
大手企業中心の仕組みに偏りやすく、中小企業ではコストやサービス範囲でミスマッチが起こりやすい
採用代行は採用力強化や効率化に効果的ですが、自社の採用体制や期待値を明確にして利用することが重要です。
初期費用が不要で、採用が決まった場合のみ費用が発生(成功報酬型)
即戦力人材を短期間で採用できる
専門職や管理職などハイレベル人材の採用に強い
非公開求人として募集でき、採用を秘匿可能
応募書類や面接準備の支援、応募者への個別フォローがある
エージェントが条件交渉や調整を代行し、ミスマッチを減らせる
費用が高額になりやすく、紹介料は年収の30〜35%が一般的
登録者データベースに依存するため職種や地域で制約がある
採用人数が多い場合はコスト負担が大きくなる
採用計画全体の最適化や母集団形成には不向き
人材紹介はスピーディーに即戦力を確保したい企業に有効ですが、コストと候補者層の偏りを理解したうえで活用する必要があります。

採用代行は、採用担当者の工数を削減しつつ、採用力を継続的に高めたい企業に適しています。求人媒体への掲載や応募者対応などを代行し、未経験者採用やプロセス改善にも有効です。
一方、人材紹介は短期間で即戦力を確保したい場合に適しており、専門職やマネジメント層など特定の人材をピンポイントで採用したい企業に有効です。
自社の採用課題や目標に応じて使い分けることが重要です。
採用代行 | 人材紹介 |
|---|---|
社内に採用ノウハウがない | 急な欠員をすぐ補充したい |
人事担当者が少ない/不在 | 専門職や管理職を採用したい |
未経験者を積極的に採用したい | 求めるスキルやポジションが明確 |
採用コストを抑えたい | 求人を非公開で進めたい |
採用プロセスを改善したい | 質の高い人材にこだわりたい |

採用代行と人材紹介は、いずれも企業の採用活動を支援するサービスです。
ただし、目的や状況によって適した活用方法は異なります。RPOは工数削減や採用力の底上げに役立つ一方で、人材紹介は短期間で即戦力人材を確保したい場合に強みを発揮します。
ここではサービスを利用する際のポイントを詳しく解説します。
サービスを導入する前に、自社の採用課題を明確にすることが重要です。
求める人物像や採用人数、採用スピードを整理することで、採用代行に求人掲載や面接代行などの応募者対応を任せるべきか、人材紹介で即戦力を確保するべきか判断できます。
採用活動を細分化し、どのプロセスに課題があるのかを抽出しましょう。課題を細分化するとボトルネックが可視化され、その結果最適な手法を選定しやすくなります。
<想定される課題の例>
応募者数が不足している
ターゲット外の人材ばかりが集まる
選考途中や内定時の辞退が多い
早期退職者が多く定着率が低い
人事担当者の工数が不足している
課題を明確化することで、採用成功に繋がる可能性が高まります。
採用代行や人材紹介を活用する際には、求める人物像や評価基準を明確にすることが不可欠です。
<採用基準を設定する際のポイント>
必須スキルと歓迎スキルを分けて記載する
学歴・資格・経験年数などを具体化する
コミュニケーション能力や人物像など定性的要素も加える
自社のビジョンやカルチャーに適合する人材像を明示する
基準を数値化し、評価指標として活用する
明確な基準を示すことで候補者のマッチング精度が高まり、ミスマッチや早期離職のリスクを抑制できます。
採用活動を成功させるためには、具体的なKPIを設定することが重要です。
以下に具体例をあげます。
早期退職者数を半減させる
内定辞退率を〇%まで下げる
選考通過率を〇%まで上げる
応募者数を〇名にする
採用スケジュール、採用人数、採用費用、採用後の定着率
目標を明確にすることで社内共有がしやすくなり、アウトソース時の現在地把握や改善にも役立ちます。特に成功報酬型のサービスを利用する場合、成果指標と連動させることで費用対効果を判断しやすくなります。
採用代行や人材紹介を効果的に活用するためには、依頼したい業務の範囲や具体的なタスクを明確にしておく必要があります。コア業務とノンコア業務を仕分けし、アウトソーシングする部分を定義することで、役割や責任が明確になり、成果のブレを防げます。
<依頼内容を整理する際のポイント>
業務委託範囲(例:求人媒体管理、面接日程調整、内定フォロー)
採用人数や採用時期の目標
求める人材のスキルや経験レベル
社内で対応する業務と外部に任せる業務の切り分け
予算や契約形態(固定報酬・従量課金・成果報酬)
明確な依頼内容を提示することで、サービスの効果を最大限に引き出し、優れた人材獲得につなげられます。
採用代行と人材紹介は得意領域が異なるため、自社の課題や目的に応じて選定することが大切です。
RPOは事務作業やスケジュール調整、採用戦略立案まで幅広く支援できる一方、人材紹介は即戦力人材のマッチングに特化しています。
<選定時のチェックポイント>
採用課題を特定し、依頼範囲を明確にする
求める人材像や採用目標を整理する
コンサルティング力や提案力を確認する
事務作業や調整業務を任せられるか
費用体系(料金表)や成果指標を比較検討する
こうした基準で精査することで、自社に最適なサービスを選びやすくなります。
採用代行は採用業務を外部に委託し、効率化や採用力強化を図れる手法です。
一方、人材紹介は短期間で即戦力を確保できるサービスです。
<採用代行と人材紹介の違いまとめ>
採用代行=業務委託/月額型/体制強化向き
人材紹介=候補者紹介/成功報酬型/即戦力確保向き
企業の競争激化で優秀人材の確保が困難
サービスを活用すれば採用競争を優位に進められる
自社の採用計画や課題を明確にし、最適な手法を選定することが重要
採用代行も人材紹介も、費用、メリット・デメリットを理解せず導入を遅らせると、競争下で採用力が低下しかねません。
自社の課題とKPIを明確にし、最適な手法を選び、採用成果とコストの両立を実現しましょう。
採用代行を検討している場合は、アズライトの採用代行サービスがおすすめです。
人事課題に一貫して対応し、誰もが知る大手企業から勢いを増す中小企業なども幅広くサポートしています。
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この記事の監修者
株式会社アズライト 佐川稔
株式会社アズライト代表取締役。採用がうまくいかない優良企業を採用できる企業へ改革するために、戦略・運用に特化した採用コンサルティングファーム「株式会社アズライト」を創業。キャリアに悩む方々のために就活・転職相談BAR「とこなつ家」を池袋にて共同経営中。
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