TOPkeyboard_arrow_right採用ノウハウkeyboard_arrow_right採用手法keyboard_arrow_right

内定辞退を防止する採用戦略|辞退理由から改善アプローチまで解説

採用手法

  • local_offer

    新卒採用

  • local_offer

    採用活動

2026.1.29

内定辞退を防止する採用戦略|辞退理由から改善アプローチまで解説

この記事の監修者:

株式会社アズライト 佐川稔

「せっかく内定を出した候補者に辞退されてしまった…」「内定辞退が増加している…」

そんな経験をお持ちの採用担当者は少なくないはずです。

特に近年は就活の早期化や情報過多により、学生・求職者ともに選択肢が豊富となり、企業側が選ばれる立場となる場面も増えています。内定を出すだけで終わりではなく、いかに「入社したい」と思ってもらえるかが重要です

そこで今回は、内定辞退の社会的背景から、新卒・中途それぞれにおける辞退理由、企業が見直すべきポイント、具体的な防止策までを体系的に解説します。

内定辞退における社会の現状

内定辞退における社会の現状

近年、内定辞退は例外的な事象ではなく、就職活動において一般的な行動と捉えられています。

せっかく内定を出した候補者から辞退の連絡が入るたびに採用担当者の頭を悩ませるのは、選考フローの手間や費用が無駄になることだけでなく、採用計画そのものの見直しを迫られる事態に陥る点です。

パーソル総合研究所の調査によれば、学生が辞退した内定は平均3.4社にのぼり、2社以上から内定を得た学生も65%に達しています。複数内定を前提とした行動が定着しつつある状況です

こうした傾向の背景としては、売り手市場の継続や条件を重視する価値観が挙げられます。

そのため、企業側は内定提示だけでなく、期待値の調整や動機形成を含めた採用設計にも取り組む必要があります。

参考:新卒者の内定辞退に関する定量調査 - パーソル総合研究所

新卒採用における内定辞退の理由

新卒採用における内定辞退の理由

新卒採用では、内定辞退が企業にとって大きな課題となっています。ここでは、新卒採用における内定辞退の主な理由について解説します。

希望条件との乖離

新卒の内定辞退理由で特に多く見られるのは、学生の希望条件と企業が提示する雇用条件との乖離です

生活に直結する項目にズレがあると、仕事内容に魅力を感じていても内定承諾後辞退に至るケースが多く見られます。特に以下のような条件は、辞退の引き金になりやすい点として注意が必要です。

  • 配属先:関心のない部署や専門外の業務

  • 勤務地:希望と異なる地域や転勤の可能性

  • 労働時間:残業や休日出勤の多さ

  • 給与・待遇:初任給や手当の不一致

学生は選考中に条件を深く確認しづらいため、企業側の丁寧な情報提供と事前の認識共有が、辞退リスクを下げるカギとなります。

思い描いていたイメージとのギャップ

新卒の内定辞退理由の中でも、見落とされやすいものに「企業への期待とのギャップ」があります。

学生は説明会や選考を通じて、自分なりの理想像を抱きますが、その内容と実態が食い違うと、不安や不信感が生まれます。特に以下のような場面では、辞退に直結しやすいため注意が必要です。

  • 聞いていた仕事内容と実際が異なり、やりたい仕事ではないと感じた

  • 想像していた社風や雰囲気に馴染めそうにないと判断した

  • 労働条件にズレがあり、「話が違う」と不信感を抱いた

  • 内定後のフォローがなく、意欲が薄れた

自社の志望順位が低い

新卒採用における内定辞退理由の1つに、「自社の志望順位が低い」というケースもあります。学生の多くは複数の企業から内定を得ており、最終的に志望度の高い企業を選ぶ傾向が強いです

要因としては、企業の魅力が十分に伝わっていなかったり、選考後の接点が希薄だった可能性が考えられます。こうした辞退を防ぐために、志望動機を深掘りし、自社の魅力を段階的かつ継続的に伝える工夫が欠かせません。

中途採用における内定辞退の理由

中途採用における内定辞退の理由

中途採用では、即戦力人材を確保するために多くの企業が競い合う一方で、内定辞退に悩まされるケースも少なくありません。

ここでは、中途採用における内定辞退の主な理由について解説します。

条件面の不一致

中途採用で内定辞退が起きる要因の1つに「条件面の不一致」があります。特に現職と比較して待遇が見劣りしたり、面接時の説明と提示条件に差異があると、企業への信頼が揺らぎ辞退に至りやすくなります。

こうしたミスマッチは以下のような点で生じやすいです。

  • 想定年収が希望に届かず、昇給制度も不透明

  • 通勤負担が大きく、転勤の可能性も懸念される

  • 残業が常態化し、在宅勤務や休暇取得が難しい

  • 業務内容がスキルや希望と著しく乖離している

求人票を正確に記載し、選考中に条件を丁寧にすり合わせることで、辞退リスクは大きく軽減されます

面接官の印象

中途採用では、面接官の印象が内定辞退の要因になることもあります。応募者は面接官を通じて企業の雰囲気を推し量るため、対応次第で不信感を抱かれやすくなります。

特に次のような振る舞いには注意が必要です。

  • 高圧的な態度 → 「一緒に働きたくない」

  • レジュメ未読 → 「大切にされていない」

  • 求人と説明のズレ → 「信用できない」

  • 回答が曖昧 → 「将来に不安がある」

面接は見極めの場であると同時に、企業が選ばれる場でもあります。丁寧な対応が、信頼構築と辞退防止につながります。

他社との比較

中途採用では複数社から内定を得る候補者も多く、条件や企業イメージの比較によって辞退に至るケースがあります。

年収や福利厚生などの待遇面に加え、選考スピードや社風、面接官の印象も判断材料になりやすい項目です。

比較時に他社が優位となる要素としては、以下のような傾向があります。

  • 高水準の待遇や柔軟な働き方

  • スムーズかつ丁寧な選考対応

  • 親しみやすい社風と明確な将来性

たとえ条件が同等でも、自社の魅力が伝わらなければ他社に見劣りする可能性があるため、積極的な情報提供と誠実な姿勢が求められます

内定辞退を防止するために改善すべき点

内定辞退を防止するために改善すべき点

採用活動において内定辞退を防ぐため、自社の採用プロセスや制度、情報発信のあり方を見直すことも不可欠です。

ここでは、内定辞退を防止するために企業側が見直すべき改善ポイントについて解説します。

採用担当者の対応

内定辞退を防止するために、採用担当者の対応力が極めて重要です。選考過程でのコミュニケーションは応募者の判断材料となり、企業への信頼感や入社意欲に大きく影響を与えます

特に面接では、質問を一方的に投げかけるのではなく、応募者の話に耳を傾ける姿勢が求められます。加えて、内定通知は迅速に行うとともに、「ぜひ来てほしい」という熱意を明確に伝えることが、他社との差別化につながるのです。

内定承諾後も継続的に連絡を取り、不安や疑問点に寄り添う姿勢を見せることで、安心感が生まれます。こうした一連の対応を通じて関係性を深めることができれば、辞退の可能性は低下します。

企業イメージの設計

内定辞退を防止するために、企業イメージを戦略的に設計し直す視点も必要です。候補者は待遇や職種の条件だけでなく、「信頼できる企業か」「自分を大切にしてくれるか」といった印象をもとに意思決定を行います

そのため、選考過程では誠実で一貫性のある対応を通じて信頼感を高めることが重要です。

あわせて、広告で打ち出す内容と実際の職場環境に齟齬がないよう、情報発信の精度も問われます。

さらに、内定後のフォローでは、期待する役割や活躍のイメージを丁寧に伝えることで、入社への納得感や帰属意識が醸成されます。こうした一連の取り組みを通じて企業への共感が高まり、辞退されないための関係性が築かれていくのです。

雇用条件・待遇

内定辞退を防止するために、雇用条件や待遇面の見直しも重要です。

特に面接時や求人票の記載内容と、内定後の提示条件に差があると、候補者の信頼を損ない、辞退につながる可能性が高まります。こうした不一致を避けるために、あらかじめ条件を明示し、伝え方にも工夫が必要です。

たとえば、以下のような待遇項目は判断基準になりやすいため、特に注意が求められます。

  • 給与体系や賞与の内訳

  • 勤務地および転勤の有無

  • リモートや残業に関する柔軟性

  • 福利厚生や休暇制度の充実度

これらの情報を曖昧にせず、候補者が納得できる形で提供することが、辞退されないための第一歩となります。

内定辞退を防止するための主な方法

内定辞退を防止するための主な方法

内定辞退のリスクを最小限に抑えるため、辞退理由を踏まえた具体的な対策の実践が不可欠です。

ここでは、内定辞退を防止するために企業が実践すべき主な方法について解説します。

候補者と信頼関係を構築する

内定辞退を防ぐ方法として、候補者との信頼関係の構築は極めて重要です。合否通知で終わらせず、内定から入社までの間に「この会社で働きたい」と思わせる関係性を築くことが求められます。

たとえば、内定後の不安を軽減するために、段階ごとに以下のような配慮が効果的です。

  • 選考時:面接官が丁寧な応対を行い、迅速な連絡で誠意を伝える

  • 内定後:定期的な連絡や1on1を通じて安心感を醸成する

  • 入社前:職場体験や研修を提供し、働く実感を持たせる

こうした積み重ねにより、候補者は「採用対象」から「未来の仲間」へと認識を深め、辞退を回避しやすくなります。

納得感・達成感を演出する

候補者に「自分で勝ち取った内定だ」と実感させることも、内定辞退を防ぐうえで非常に効果的です

たとえば、面接で志望動機や将来のキャリア像を丁寧に掘り下げれば、選考過程そのものを通じて自己理解が深まり、内定に対する納得感も高まります。

さらに、内定通知の際に役員からのメッセージを添えるなど、歓迎されているという特別感を演出することも重要です。

加えて、内定後は社員との座談会やキャリアの共有を通じて、企業への理解と期待感を継続的に育むことが求められます。こうした一連の流れを通じて、候補者の不安や迷いを軽減し、結果として辞退の防止に効果を発揮します。

歓迎・必要としている姿勢を示す

内定辞退を防ぐために、企業側が「あなたを歓迎している」「必要としている」という姿勢を明確に伝えることも重要です

内定通知後の期間は、候補者にとって不安や迷いが生じやすく、他社との比較や将来への再考が起こりやすくなります。このような時期は、定期的なコミュニケーションや個別対応を通じて、自分が期待されているという実感を得られるよう働きかけることが大切です。

たとえば、採用理由や将来の役割を丁寧に伝えたり、1on1の面談や懇親イベントを設けたりすることで、安心感と信頼を育むことができます。

こうした温かみある対応が、内定辞退の抑止につながります。

定期的に候補者と接触する

内定辞退を防ぐ方法として、候補者・内定者との定期的な接触も効果的です。Web面談やSNSを活用した連絡は、不安の軽減や信頼関係の構築に役立ちます。

加えて、社内の雰囲気や人間関係を事前に知る機会があれば、入社への期待感を保ちやすくなります。「こまめなフォローが嬉しかった」といった声も多く、企業からの関心が伝わることで辞退の抑止につながるのです

たとえば、以下のような取り組みが挙げられます。

  • Web面談で悩みや疑問をヒアリング

  • SNSやメールで会社の近況を共有

  • 社員との座談会や見学会を開催

  • 内定者同士の交流コミュニティを運用

こうした工夫を計画的に続けることが、辞退リスクの低減に結びつきます。

家族への理解促進を図る

内定辞退は、候補者本人だけでなく家族の不安が影響するケースも少なくありません。特に中途採用では、勤務地や収入の変化が生活に直結するため、家族の理解が欠かせません。

そのため、企業側は入社前から家族に安心感を与える工夫が必要です。たとえば以下のような施策が効果的です。

  • パンフレットや社内報を家族にも送付し、企業理解を促す

  • オフィス見学や懇親会に家族を招き、職場環境への信頼感を醸成する

  • 保護者向け説明会(オヤカク)を実施し、不安や懸念を事前に払拭する

こうした配慮により、「安心して送り出せる会社」として家族の支持が得られ、内定辞退の防止につながります

内定辞退の防止策のまとめ

内定辞退は新卒・中途を問わず多くの企業が直面する課題ですが、その背景として候補者の価値観や企業とのミスマッチが存在します。

辞退を防ぐため、雇用条件の明確化、面接対応の質向上、信頼関係の構築といった多角的な取り組みが不可欠です

また、候補者本人だけでなく家族への配慮も重要です。採用活動を単なる選考にとどめず、企業理解と入社意欲を高めるプロセスとして再構築し、内定辞退のリスクを最小限に抑えましょう。

内定辞退の予防策はあります。人材採用の専門家であるアズライトはそのノウハウを持っています。気になったら、気軽に相談してみましょう。

無料問い合わせ アズライト

アズライトに相談する≫

この記事の監修者

株式会社アズライト 佐川稔

株式会社アズライト代表取締役。採用がうまくいかない優良企業を採用できる企業へ改革するために、戦略・運用に特化した採用コンサルティングファーム「株式会社アズライト」を創業。キャリアに悩む方々のために就活・転職相談BAR「とこなつ家」を池袋にて共同経営中。