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求人票作成の完全ガイド|採用成功を左右する「魅せる情報」の書き方

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2026.2.9

求人票作成の完全ガイド|採用成功を左右する「魅せる情報」の書き方

この記事の監修者:

株式会社アズライト 佐川稔

「求人を掲載しても応募が思うように増えない」「採用しても早期離職につながってしまう」

そんな課題を感じている人事担当者は少なくありません。

限られた予算や工数のなかで、効率よく自社に合う人材を採用できるかは、多くの企業が直面している課題です。

正確な情報と魅力的な訴求を加えた求人票は採用の質が向上し、ミスマッチやコストの削減につながります

本記事では、求人票を作成する目的や基本的な構成、求職者の着目ポイント、注意すべき表現、工夫するポイントについて解説します。

求人票とは

求人票とは

求人票とは、企業が求職者に対して仕事内容や条件を明確に伝えるための基本情報です。採用活動の入り口として、応募者との最初の接点を作る役割があります。

採用活動において求人票は、以下のように機能します。

  • 求職者に自社の基本情報を正確に伝える

  • 広告・ブランディングの一部として、企業の魅力を発信する

  • 法律に基づいた法的文書として、労働条件を明示する

求人票は、応募の質と量を左右する重要な資料です。情報が不十分だとミスマッチや応募離脱が起こりやすくなりますが、整理された求人票は採用効率を高めます。

求人票を作成する目的

求人票を作成する目的

求人票を作成する目的は採用の質を高め、ミスマッチやコストを最小化することです。採用市場の競争が激化していることもあり、求人票の重要性が高まっています。

求職者に正確かつ他社との差別化ポイントを伝えることで、自社に合う人材を集めやすくなります。

質の高い求人票を作成するために、人事担当者が意識するポイントは次のとおりです。

  • 自社が採用で実現したい成果を明確にする

  • ターゲットに沿った情報の優先順位を整理する

  • 募集媒体やチャネルに合わせて訴求軸を変える

明確な目的意識をもとに求人票を作成することで、企業は採用活動の精度とスピードを高められます

求人票を作成する上での課題点

求人票を作成する上での課題点

「求人票を作成してもなかなか応募が集まらない」といった悩みを抱える人事担当者は少なくありません。成果を得られる求人票は正確な情報発信だけでなく、伝え方が工夫されています。

ここでは、求人票を作成する際に多くの企業が直面する3つの課題について解説します。

競合との差別化・優位性ができているか

求人票の多くは似た表現になりやすく、求職者からの視点では「どの企業も同じように見える」という状況が生まれます。多くの企業は、自社ならではの強みをどう言語化するかが課題です。

差別化できていないと感じた際に、確認したい点は以下のとおりです。

  • 自社ならではの数字や実績が含まれているか

  • 求職者にとっての価値を伝えられているか

  • 競合分析をもとに構成されているか

  • 理念やビジョンに一貫性があるか

人事担当者は条件ではなく、価値で選ばれる求人票を目指すことが重要です

自社の魅力をどう盛り込むか

多くの人事担当者は現場の業務を熟知しているからこそ、自社の魅力を客観的に伝えることが難しいと感じています。作成する際は、第三者の視点での整理や現場インタビューが効果的です。

自社の魅力を盛り込む際に行いたいことは、以下の3つです。

  • 社内の当たり前になっている制度や文化を洗い出し、言語化する

  • 事業の将来性・社会的意義を明確に示す

  • 成長できる環境やキャリアパスを提示する

魅力を伝える求人票は自社の見られ方よりも、求職者の共感を基準に設計することがポイントです

作成までのコスト

求人票は部署ごとの仕事内容や募集背景をヒアリングしたうえで作成するため、想像以上に作成までの時間や手間がかかります。特に多職種の採用を行う企業では、効率化が求められます。

以下のように、効率化すべき定型作業と時間をかけるべき思考作業を明確にしましょう。

効率化すべき定型作業

・媒体や職種ごとに基本項目を固定化する
・クリック率が高い見出しや成果が出た表現をまとめる
・原稿チェックや法令確認の標準化

丁寧に行う思考作業

・ペルソナ設計
・自社の魅力整理
・仕事内容の具体化

人事担当者は作成工程を可視化することで、精度を保ちながら負担を軽減できます

求人票に記載すべき項目

求人票に記載すべき項目

求人票は労働条件の透明性を確保するために、職業安定法で記載すべき項目が決められています。必須項目を定めることで、求職者が不利な条件での就職や誤解によるトラブルを防ぐ目的があります。

人事担当者は、厚生労働省の情報をもとにした求人票作成が不可欠です。

(出典:厚生労働省

求人票に記載すべき内容は職業安定法の改正に伴い、2024年4月から項目が追加されています。数年ぶりに募集を行う企業は、記載が漏れてしまう可能性があるため注意が必要です。

求人票作成はテンプレート化することでスムーズに作成できます。特にスピードが求められる新卒採用では、求人票テンプレートを作成しておくと、記載漏れが防げます

求職者が特に着目している求人票項目

求職者が特に着目している求人票項目

「必要な求人の条件はすべて書いているはずだけど、応募が少ない」といった経験をしている人事担当者は少なくありません。求職者は求人票のなかでも注目している項目があります。

ここからは、求職者が実際にチェックしている求人票の見方ポイントを紹介します。

仕事内容・残業時間

近年ワークライフバランスが注目されていることもあり、求職者は「仕事内容」と「残業時間」に着目しています。人事担当者は抽象的な表現をするのではなく、具体的な業務内容や残業実態を明記することが重要です。

実際に記載すると良い内容は、次のとおりです。

  • 求職者のミッション・役割を明確に伝える

  • 残業時間は実績値を示す

  • 業務量を数字で伝える

  • 働きやすさとセットにする

  • 成果とやりがいのバランスを示す

仕事内容と残業時間は、応募を決定づける重要な項目です。人事担当者はあいまいな表現を避け、求職者が入社後の働き方をイメージできる伝え方を意識しましょう

就業場所・転勤有無

就業場所と転勤の有無は求職者にとって、生活の安定に直結する情報です。転勤や勤務地の詳細をあいまいにすると、入社後にトラブルや早期離職を招きかねません。

人事担当者が意識するポイントは、次のとおりです。

  • 勤務地は住所・最寄り駅・通勤手段を明確にする

  • 転勤ありの場合は頻度・範囲・意図・希望の考慮を補足する

  • 配属先の規模やチーム構成をできる限り記載する

特に近年はリモートワークや在宅勤務の可否が重要な比較ポイントです。企業は柔軟な働き方を示すことで、応募層を広げられます。

賃金・賞与

収入は、求職者が応募を決めるうえで最もシビアに比較する項目です。人事担当者は具体的かつ根拠のある数値を提示することで、信頼を得られます。

次のような項目は、応募者にとって効果的な内容です。

  • 職種・年次別の実例を示す

  • 固定残業代・インセンティブの内訳を明示する

  • 昇給・賞与の実績を記載する

  • 評価制度や給与改定の仕組みを伝える

  • 交通費・資格手当をあわせて提示する

賃金・賞与の記載は求職者に安心感と納得感を与えます。結果として、応募率の向上だけでなく、入社後の定着も期待できます

年間休日

年間休日は求職者がワークライフバランスを判断する際に、最も注目する項目です。休日数を正確に記載し、休暇制度の実態を具体的に伝えることで、働きやすさを効果的にアピールできます

人事担当者は、以下のポイントを意識して求人票を作成しましょう。

  • 「完全週休2日制」と「週休2日制」を明確に書き分ける

  • 休日の内訳を具体的に提示する

  • 休暇制度の柔軟性を強調する

  • 実際の運用実績を記載する

特に若年層や子育て中の共働き世帯では、休日数や有給取得率を重視します。求職者はライフステージに応じた働き方がイメージでき、応募意欲が高まります

募集理由

募集理由は、求職者に安心感を与える重要な情報です。募集背景を明示しないと、求職者は「離職者が多いのではないか」と不安を抱きます。

一方で、事業拡大や新規部署の立ち上げといった前向きな理由を伝えることで、求職者は企業の将来性を感じ、応募意欲が高まります。

補充採用の場合は、退職や異動の状況を丁寧に伝えることが重要です。ネガティブに見えがちな募集背景でも、企業側は正直に記載することで求職者に誠実さを伝えられます

選考基準

選考基準は、求職者が応募を決断するための情報です。企業が求めるスキルや人物像を具体的に示すことで、応募者は自己判断しやすくなります。

人事担当者は以下のポイントを意識して、求人票に記載しましょう。

  • 必須条件と歓迎条件を明確に分けて記載する

  • 姿勢や価値観を明示する

  • 選考フローに沿って評価観点を示す

選考基準は活躍している社員の特徴をもとに求める人物像を設定し、求人票に反映させましょう。

求人票に記載してはいけないNG表現・項目

求人票に記載してはいけないNG表現・項目

人事担当者の多くは「何気なく記載した求人票の表現が誤解を招き、企業の信頼を損なうことは避けたい」と考えているでしょう。求人票は厚生労働省が発表している「公正な採用選考の基本」や法律に基づき、作成する必要があります。

ここからは、求人票に記載してはいけない表現や項目について解説します。

参考:厚生労働省「公正な採用選考の基本

性別の限定表現

求人票で性別を限定する表現は差別に該当し、男女雇用機会均等法で原則禁止されています。性別を理由とした募集条件の提示は、正当な理由がない限り避けなければなりません。例外は、業務遂行上どうしても特定の性別でなければならない場合に限られます。

以下は、注意が必要な例と適切な書き換え例です。

  • NG例:男性営業スタッフ募集・女性社員活躍中

  • OK例:営業スタッフ募集(男女ともに活躍中)・女性管理職比率◯%

仕事内容や職場環境に焦点を当てて表現することで、法令遵守しながら魅力を訴求できます。公平な採用活動は、企業の信頼性が高まります

参考:厚生労働省

年齢の限定表現

年齢を理由に応募機会を制限することは、労働施策総合推進法(旧:雇用対策法)で原則禁止されています。例外として、長期勤続によるキャリア形成といった合理的な理由がある場合に限り、年齢の条件を示すことが可能です。

以下のように、年齢ではなく経験やスキルを基準にした表現に言い換えることが推奨されています。

  • NG例:30歳以下の方・20代歓迎

  • OK例:キャリア形成を目的とした若年層育成枠・幅広い世代が活躍中

人事担当者は採用の目的を明確にし、年齢ではなく能力・意欲・成長性を基準にした表現に置き換えることが重要です

参考:厚生労働省

居住地域の限定表現

居住地を条件とする表現は職業安定法や公正な採用選考の基本に基づき、原則禁止されています。勤務地が特定の地域にある場合でも、通勤可能な範囲や在宅勤務の可否といった客観的な条件で示すことが求められます。

勤務地や交通手段を明示することで、地域制限をかけずに実質的な通勤条件を伝えることが可能です。

企業は以下のように、地域を限定せずに勤務条件を説明しましょう。

  • NG例:〇〇市在住の方歓迎・〇〇区近辺の方限定

  • OK例:リモート勤務可(出社頻度:月2回程度)

人事担当者は勤務地の範囲や通勤手段を具体的に示し、誰もが公平に応募できる表現をすることが大切です

参考:職業安定法第3条

身体・健康上の限定表現

求人票で身体的条件を明示する表現は、職業安定法や障害者雇用促進法で原則認められていません。業務遂行に必要な範囲を超える記載は不適切です。

例外として身体的要件が必要な場合は、職務上必要な理由を具体的に記載する必要があります。

以下のように、差別と受け取られかねない表現を避ける工夫が不可欠です。

  • NG例:健康な方・体力に自身のある方

  • OK例:10kg程度の荷物を運搬する業務があります・屋外での長時間作業が中心

人事担当者は身体や健康状態に焦点を当てるのではなく、具体的な仕事内容をもとに条件を説明しましょう

参考:障害者雇用促進法第34条

国籍・門地上の限定表現

求人票において国籍や出身地を理由に制限する記載は、職業安定法や労働基準法で禁止されています。日本では国籍や出生に基づく不当な差別的な取り扱いを防ぎ、すべての労働者が平等に働けるように定められています。

言語スキルや在留資格が関係する業務であっても、以下のような国籍を条件にするのは避けましょう。

  • NG例:日本人限定・外国籍不可

  • OK例:日本語でのビジネスコミュニケーションが可能な方

人事担当者は業務上必要なスキルや資格に基づいて条件を明示し、公平性のある求人票を作成することが重要です

参考:労働基準法第3条

最低賃金以下の給与

求人票に最低賃金を下回る給与を記載することは、最低賃金法に違反します。給与水準は、必ず地域ごとに定められた最低賃金以上でなければなりません。

通勤手当や住宅手当は最低賃金の基準額に含められないため、注意が必要です。

以下は、最低賃金が1,226円(2025年10月)の東京都を例に挙げています。

  • NG例:時給950円

  • OK例:時給1,300円〜・月給30万円〜(基本給23万円+固定残業代7万円を含む/40時間分)

給与の記載は最低賃金を下回らないことに加え、算出根拠を明示することが必須です。人事担当者は最新の基準を確認し、正確に記載しましょう

参考:最低賃金法第4条

虚偽・誇張表現

求人票で実態と異なる内容や誤解を招く表現を掲載することは、職業安定法で禁止されています。

虚偽の求人は、行政指導や掲載停止の対象です。また、誇張した表現は応募者が感じていた期待とのギャップを生み、早期離職の原因になりかねません。

人事担当者は以下のように、正確な情報の記載が不可欠です。

  • NG例:残業ほぼなし・未経験でも月収40万円可能

  • OK例:月平均残業20時間程度・月収例「入社2年目/営業/40万円(歩合給含む)」

企業は正確な情報を掲載することが、採用の効率化につながります。

参考:職業安定法第65条

魅力的な求人票のポイント3つ

魅力的な求人票のポイント3つ

「自社の条件は悪くないはずだけど応募が少ない」と悩みを抱える人事担当者は多いのではないでしょうか。求人票の内容に問題がない場合でも、伝え方で大きく印象が変わります。

ここでは、魅力的な求人票の作成ポイントを3つ紹介します。

定性・定量情報で魅力を伝える

求人票は、数字とエピソードの両方で自社の良さを伝えることが重要です。数字だけでは冷たい印象を与え、言葉だけでは抽象的で根拠が弱くなります。

数字やエピソードは具体性が増し、感情と結びつくため記憶に残りやすい点が特徴です。単なる業務内容だけでなく、社員のやりがいや働く環境につなげて説明することで自社の魅力が伝わりやすくなります。

自社ならではのストーリーが他社との差別化につながり、求職者の応募意欲を引き出します

読みやすい内容を心掛ける

読みやすい求人票は、応募率を上げるための基本的な施策です。専門用語が使われている求人票や文章が長すぎると、求職者は途中で離脱してしまいます。

特に新卒や未経験者向けの求人では、業界用語の補足やシンプルな表現を意識することが欠かせません。

また、文章の中身だけでなく箇条書きや改行・空白を作り、視認性を上げる工夫が重要です。2〜3文で1ブロックに区切ることでテンポよく読め、最後まで目を通してもらいやすくなります。

採用したい人物像をイメージして作成する

求人票を作成する前に、採用したい人物像を具体的にイメージしましょう。ターゲットを明確にすることで、人事担当者は訴求ポイントや言葉のトーンがブレにくくなります。

ターゲットを設定する際は属性ではなく、価値観や志向といった行動特性で人物像を描くと的確な訴求が可能です。人事担当者は人物像をもとに仕事内容の説明や求めるスキルを組み立てると、文章全体に一貫性が生まれます。

求職者が「自分の価値観と合いそう」と感じられる内容にすることで、応募数の増加だけでなく、入社後の定着率も高められます

求人票のまとめ

求人票は企業の魅力を的確に伝え、マッチする人材を惹きつけるための採用戦略ツールです。しかし、求人票をうまく活用しきれていない企業は少なくありません。

人事担当者は法律に基づいて、記載ルールや表現方法を意識した作成が重要です。基本をベースにして企業はターゲットを明確化し、自社の魅力が伝わる工夫を加えることで、完成度の高い求人票ができます。

情報が整理され、他社との差別化された求人票は応募率の向上に効果的です。企業は求人票を最大限活用し、質の高い母集団を形成しましょう。

採用でお困りのことがあれば、求人や人材採用の専門家であるアズライトに相談しましょう。課題解決の方法が見つかります。

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この記事の監修者

株式会社アズライト 佐川稔

株式会社アズライト代表取締役。採用がうまくいかない優良企業を採用できる企業へ改革するために、戦略・運用に特化した採用コンサルティングファーム「株式会社アズライト」を創業。キャリアに悩む方々のために就活・転職相談BAR「とこなつ家」を池袋にて共同経営中。