採用代行
アウトソーシング
2026.2.3
この記事の監修者:
株式会社アズライト 佐川稔

「人事・労務業務に追われ、本来の経営や採用に集中できない…」
人事部門でこのような課題を抱えていないでしょうか?
法改正対応や煩雑な事務処理、従業員対応など、人事労務の業務は年々複雑化しており、多くの企業で業務過多が課題になっています。
そこで注目を集めているのが人事労務アウトソーシングサービスです。給与計算や社会保険手続きといった定型業務から、人事制度の設計・運用、採用活動支援まで幅広い業務を外部に任せられるため、企業の人的リソースを最適化し、戦略的人事へとシフトすることが可能です。
本記事では、人事労務アウトソーシングの概要、依頼できる業務範囲、メリット・デメリット、費用相場、おすすめ企業5選までを徹底解説します。

人事労務アウトソーシングサービスとは、企業が保有する人事部門および労務部門の業務を、外部の専門企業へ包括的に委託する手法を指します。
外部の専門的リソースを導入し、企業の本業への集中と経営資源の最適化を推進することを目的としています。
具体的には、給与計算、社会保険手続き、勤怠管理といった定型的なバックオフィス業務の大部分を外部へ移管することが可能です。
業務を外部委託することで、社内の人事部門は、採用戦略の立案や人材育成といったより付加価値の高い戦略的領域へ人的リソースを再配分し、企業価値の向上に貢献できます。

人事労務アウトソーシングは、定型的な労務管理業務と戦略的な人事業務の双方を外部へ委託できます。ここでは、アウトソーシングできる主要な業務を解説します。
給与計算および賞与計算は、アウトソーシングの依頼範囲として最も一般的です。
毎月の計算は、税金や社会保険料の控除、残業代の算出など、法改正への対応を含めて高度な専門知識が要求されます。計算ミスは従業員からの信頼失墜や法的な問題に直結するため、リスク回避の観点からも外部委託が有効です。
アウトソーシングサービスは、専門知識に基づき迅速かつ正確な計算処理を代行します。業務の外部委託により、人事部門は複雑な給与計算業務から解放され、ミスのリスク低減と業務の適正化を実現できます。
勤怠管理と労働時間の集計業務は、外部委託によって大幅な負担軽減が見込める分野です。
労働基準法に基づいて企業に義務付けられている労働時間管理は、多様な働き方の普及により集計業務が複雑化しています。アウトソーシングサービスは、勤怠データの収集から残業時間・有給休暇の管理までを一元管理します。
フレックスタイム制などの複雑な勤務形態にも対応した正確なデータ集計が可能です。
年に一度の年末調整は、アウトソーシングを検討すべき業務の典型例です。
なぜなら、従業員ごとの控除確認、書類回収、税額計算といった作業が短期間に集中し、担当部署に極めて大きな負担がかかるためです。
外部委託により、従業員からの質問対応、各種申告書のチェック、正確な税額計算と源泉徴収票の発行までを一任できます。
サービスによってはオンライン申告システムを提供し、担当者の事務作業を大幅に削減し、繁忙期における業務負荷の平準化を実現します。
社会保険や雇用保険に関する諸手続きは、専門性と高い正確性が求められるため、アウトソーシングのメリットが大きい業務です。
入退社時の資格取得・喪失手続きに加え、年に一度の「定時決定」など業務範囲は多岐にわたるうえ、手続きの不備は企業への罰則に繋がりかねません。
アウトソーシングサービスは、各種公的機関への届出を代行し、法令順守を徹底します。
健康保険と厚生年金に関する手続きは、従業員の生活基盤に関わる重要な業務であり、アウトソーシングによって確実性を高められます。
これらの手続きは従業員のライフイベントに伴い発生し、申請書類の複雑さや制度の頻繁な改正により、担当者が常に正確に把握し続けることは困難です。
外部の専門家が代行することで、各種給付金の申請サポートや保険料の計算を正確に遂行できます。
労働保険(労災保険と雇用保険)に関する帳簿作成は、企業のコンプライアンス上、必須の業務です。
毎年実施される年度更新のためには、賃金総額などの帳簿作成と専門的な計算が不可欠であり、ミスは過少申告につながります。
アウトソーシングサービスは、年度更新に必要な賃金台帳の集計、保険料の算定、申告書の作成等の代行が可能です。
従業員の入社・退社手続きは、アウトソーシングによって効率化が図れる業務です。
従業員の入退社時は資格手続き、情報システム登録、備品貸与など多岐にわたるタスクが短期間に集中するため、人事部門の負荷が高まります。
外部サービスを利用することで、公的機関への届出から退職時の精算処理まで一連のプロセスの委託が可能です。
従業員からの給与や社会保険、労務に関する問い合わせ対応は、専門性と迅速性が求められる業務です。都度、担当者が最新の法令や社内規定に基づき正確に回答する必要があり、業務の滞りの原因となります。
アウトソーシングサービスは、専門家が一次対応を代行する専用窓口を設置します。頻度の高い質問への回答を一元管理することで、担当者は個別対応から解放され、従業員満足度を維持しつつ業務集中の支援が可能です。
就業規則や各種社内規定の作成・変更は、アウトソーシングを活用すべき重要な業務です。これらの規則は労働条件の根幹であり、法改正や働き方の多様化に合わせて最新の内容に保ち、労使間のトラブルを未然に防ぐ必要があります。
専門家である社会保険労務士などが、企業の状況を踏まえ、法的に適正かつ実態に合った規定の整備をサポートします。外部委託により、法令遵守体制の強化と明確な社内ルール構築に貢献することができるでしょう。
人事評価制度や賃金制度の設計・構築は、企業の成長戦略に直結する、戦略性の高い業務です。
公正で納得感のある制度は従業員のモチベーションと定着に不可欠ですが、設計には高度な専門知識と他社事例の知見が必要であり、社内のみでの構築は困難です。
アウトソーシングサービスは、経営戦略に基づき最適な制度の企画立案から導入、運用定着フォローまでを支援します。
採用活動のサポートも、人事アウトソーシングサービスに依頼できる範囲です。
採用は企業成長の鍵ですが、採用活動のプロセスには、求人媒体の選定、応募者への対応、選考スケジュールの調整など、多岐にわたる事務作業が伴います。そのため、人事部門の負担は大きくなりがちです。
外部サービスは、求人票作成から合否連絡まで一連の事務作業を代行します。
専門ノウハウによる効果的な求人票作成で応募者増加にも貢献し、人事担当者は候補者とのコミュニケーションや面接といった重要業務に集中できるようになります。
新入社員研修やスキルアップ研修といった教育・訓練の企画運営も、外部に委託することが可能です。
社員教育は能力開発に不可欠ですが、研修プログラム設計には専門ノウハウが必要であり、社内に専任担当者がいない場合、質の高い提供が課題となります。
アウトソーシングサービスは、企業の目的に合わせたカリキュラム立案から講師手配、効果測定までを一貫して代行します。専門性の高い研修を提供することで、従業員の能力開発の効果的なサポートが可能です。
健康診断やストレスチェックの実施は、従業員の健康管理と安全配慮義務を果たすために不可欠な業務です。
全従業員の受診手配や日程調整、結果管理などが煩雑であり、労働安全衛生法に基づく確実な実施が求められるため、担当者の事務負担が大きい業務です。
外部サービスは、実施機関との連携、受診勧奨、結果データ管理などを代行します。企業の健康経営を支援し、法令遵守と従業員の健康維持の両立を実現します。
福利厚生の整備や運営も、アウトソーシングにより効率的かつ魅力的な制度設計が可能です。
福利厚生は帰属意識向上に重要ですが、企画から利用手続き、問い合わせ対応まで多大な管理工数が発生するため、担当者の負担が課題です。
外部サービスは、カフェテリアプラン導入サポートや各種サービスの運営を代行します。スケールメリットを活かしたサービス提供も可能であり、従業員満足度向上と採用市場における企業魅力の向上に貢献します。
国や自治体が提供する助成金の申請サポートも、専門性の高いアウトソーシングサービスに依頼できます。
助成金制度は多岐にわたり、申請要件や書類が複雑なため、専門知識なしでの正確な申請は困難であり、機会損失のリスクがあります。
外部委託により、専門家が活用可能な助成金の情報提供から申請書類作成までを一貫してサポート可能です。企業が国からの支援を確実に受けられるよう、経営資源の有効活用を支援します。

人事労務業務を外部に委託することで、企業は経営効率の向上と戦略的な人事体制の構築が可能になります。
メリット | 詳細 |
|---|---|
戦略業務への集中 | ・定型業務の外部委託によりコア業務に集中が可能 |
コストの最適化 | ・人件費などの固定費を削減 |
法令遵守とリスク低減 | ・最新の法令知識を持つ専門家により法改正にも確実に対応可能 |

人事労務のアウトソーシングには多くのメリットがある一方、導入前に認識すべきいくつかのデメリットや注意点も存在します。
デメリット/リスク | 詳細 | 対策・注意点 |
|---|---|---|
ノウハウの社内蓄積の停滞 | 日常業務を完全な外部委託により、社内に労務業務のノウハウが蓄積されにくくなる | 内製化や連携時に問題が生じないよう、必要な知識・情報の社内共有体制を確保する |
情報セキュリティリスクの増大 | 従業員の個人情報や給与情報などの機密データの管理に関するセキュリティリスク | 委託先のセキュリティ対策や情報管理体制を厳格に確認し、機密保持契約を確実に締結する |
業務の柔軟性の低下 | 標準化されたフローによる効率化を図るため、業務の柔軟性やカスタマイズ性が失われる | 独自の給与体系など特殊な業務要件に対応可能か、事前に委託先と十分なすり合わせを行うこと |

人事労務アウトソーシングサービスの費用相場は、委託範囲、従業員規模、および契約形態により大きく異なります。
一般的な料金体系は、「月額基本料金」と「従量課金(従業員数×単価)」の組み合わせが主流です。給与計算などの定型業務を依頼する場合、従業員一人あたり月額1,000円から3,000円程度が相場感となります。
ただし、就業規則の作成や人事制度の設計といった、非定型かつ高度な専門性を要するコンサルティング業務については、初期費用またはプロジェクト費用として数十万円から数百万円の範囲で発生します。
自社に最適なサービスを選定し、正確な費用を把握するためには、委託したい具体的な業務範囲と従業員数を明確にした上で、複数の企業から見積もりを取得することが不可欠です。

人事労務アウトソーシングサービスを選ぶ際の参考として、企業の規模や専門性に基づき、主要な5社を厳選しました。
各社の特徴を比較検討し、最適なパートナーを選定できるよう、具体的なサービス内容を解説します。

Remoba労務は、人事業務の代行とDX(デジタルトランスフォーメーション)推進を同時に実現するサービスです。
勤怠管理や給与計算などの定型業務代行に加え、クラウドツール導入支援や業務フローの最適化コンサルティングに強みを持っています。
これから人事労務部門のデジタル化を図りたい企業や、複数のクラウドサービスを統合したい企業に適しています。

引用:https://canon.jp/biz/solution/bizsupport/bpo/lineup/hr-management
人事労務アウトソーシングは、広範な実績と高い信頼性を有する大手企業によるサービスです。
大規模企業や複雑な人事制度を持つ企業への対応ノウハウが豊富で、給与計算、年末調整、各種法廷手続きなど、労務管理業務全般の一元委託が可能です。
強固なセキュリティ体制のもとで、大量の機密データを正確に処理できる点が大きな利点です。

引用:https://www.noc-net.co.jp/jinji/
FOC人事アウトソーシングは、人事部門の課題に応じて柔軟なカスタマイズが可能な点が特徴です。
定型業務の代行に加え、人事評価制度や賃金制度の設計・導入支援といった人事戦略領域のコンサルティングにも対応しています。
自社独自の複雑な人事制度を維持しつつ、一部業務の効率化を図りたい企業に適しています。

CASTER BIZ HRは、リモートワークを活用した新しい形の業務代行サービスを提供しています。
専任担当者が企業のニーズに合わせてリモートで業務を遂行するため、人件費や固定費を抑えながら、必要な業務量を柔軟に調整できる点が大きな魅力です。
採用サポートから労務管理まで幅広い業務に対応でき、業務範囲が広く、かつリソースが限られたスタートアップやベンチャー企業に適しています。

StepBaseは、初めてアウトソーシングを導入する企業や、中小企業向けのサポートに特化しています。
初期の業務整理やマニュアル作成といった導入準備段階から、きめ細やかなサポートを受けられる点が特徴です。
給与計算や社会保険手続きといった基本業務に加え、助成金の申請サポートや就業規則の作成など、専門的な労務関連のニーズにも対応しています。
人事労務アウトソーシングサービスは包括的な業務に対応可能ですが、自社の主要課題が採用活動の強化やノウハウ不足に特化している場合、採用専門のサービスの検討が極めて有効です。
採用代行(RPO)は、事務代行に留まらず、採用戦略の策定、集客・選考フローの設計、スカウト運用といった上流工程から実行までを総合的に支援します。サービス利用により最新の専門ノウハウを活用し、迅速で効果的な採用成功が期待できます。
特に、採用戦略の設計からツール制作までトータルで支援し、500社以上の支援実績を持つ株式会社アズライトのような専門ファームは、採用力強化において強力なパートナーとなります。
採用課題の抜本的な解決には、専門的なコンサルティングが受けられる採用特化型サービスをご検討ください。

人事労務アウトソーシングは、定型業務の負担を軽減し、人事部門が企業の成長に直結する戦略的なコア業務に集中できるという最大のメリットがあります。
一方で、情報セキュリティリスクや社内ノウハウ蓄積の課題も存在するため、導入前の検討が不可欠です。
自社の現状の人員規模や、最も解決したい課題(例:給与計算の正確性、採用力強化など)を明確にした上で、本記事でご紹介した費用相場やサービス内容を比較検討し、最適なアウトソーシングパートナーを選定してください。
この記事の監修者
株式会社アズライト 佐川稔
株式会社アズライト代表取締役。採用がうまくいかない優良企業を採用できる企業へ改革するために、戦略・運用に特化した採用コンサルティングファーム「株式会社アズライト」を創業。キャリアに悩む方々のために就活・転職相談BAR「とこなつ家」を池袋にて共同経営中。
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