面接
面接
2026.3.31
この記事の監修者:
株式会社アズライト 佐川稔

「オンライン面接の進め方に自信がない」「WEB面接で求職者と信頼関係を築けていない」
オンライン面接を導入したものの、成果につなげることが難しいと感じている担当者は少なくありません。
オンライン面接はコスト削減や効率化ができる一方で、求職者の表情や空気感が伝わりにくく、面接官の対応力で企業の印象が変わってしまいます。
オンライン面接官は求職者の配慮を意識しながら、ポイントを押さえて正しく進めることが重要です。
本記事ではオンライン面接官(WEB面接官)の役割から、面接の進め方、注意点、成功のためのコツを解説します。

オンライン面接(WEB面接)とは、インターネット上で求職者と対話し、採用活動を効率化できる手法です。
近年、テレワークの普及にともない、オンラインを通じたコミュニケーションが定着したことで、採用活動の形も変化しています。
また、採用市場は人材獲得の難易度が高まっているため、選考スピードが重視されている状況です。
こうした背景から、オンライン面接は次のような理由で注目されています。
場所にとらわれず面接を実施できる
交通費や移動時間を削減できる
日程調整がしやすく選考を迅速化できる
複数拠点や遠方の求職者とも接点を持ちやすい
オンライン面接官(WEB面接官)や求職者は場所の制約を受けずに参加でき、交通費や移動時間を削減できる点がメリットです。特に複数拠点を持つ企業や地方に住む求職者との面接に効果的で、短期間で母集団形成を進められる手法として注目されています。

オンライン面接官(WEB面接官)とは、WEB会議システムを通じて求職者と面談を行う担当者のことです。主にZoomやMicrosoft TeamsなどのWeb会議ツールを用いてオンライン面接を行います。
面接官は評価者としてだけでなく、企業の代表としてブランドイメージを伝える役割を担います。オンライン面接官の話し方や態度が、そのまま企業イメージに反映されます。
オンラインではお互いの表情や反応が伝わりにくいため、面接官が率先して話しやすい環境の整備が必要です。通信環境や時間配分を含めた面接官のスキルが、採用の成果につながります。
対面面接では、入室時の所作や雰囲気、空気感から多くの情報を得ることができます。
一方、オンライン面接では、画面越しの情報に限られるため、表情や声のトーン、話し方といった要素をより丁寧に観察する必要があります。
また、通信環境やツール操作といった「技術的な要素」もオンライン面接では欠かせません。
これらを理解したうえで面接を設計することが、オンライン面接成功の第一歩となります。
オンライン面接官には、対面以上にスキルが求められます。
画面越しでは情報量が限られ、進行や評価の質が面接官の力量に大きく左右されるためです。
特に重要となる4つの基本スキルは次のとおりです。
進行力と時間管理能力
画面越しのコミュニケーション力
限られた情報からの見極め力
ITリテラシー・ITのトラブル対応力
それぞれ解説していきます。
まず重要になるのが、進行力と時間管理能力です。
オンライン面接は時間が押しやすく、気づいたら予定時間を超えていた、というケースも少なくありません。聞きたかったことを聞き逃さないようなペース配分が必要です。
事前に進行イメージを持ち、適切な時間配分を心がけましょう。
次に求められるのが、画面越しのコミュニケーション力 です。
画面越しでは温かみが伝わりづらいので冷たい印象を持たれがちです。そのため、表情や声色などに注意してみましょう。
たとえば、無表情のまま質問を続けたり、沈黙を許さず立て続けに質問を投げかけたりすると、求職者は強い緊張を感じてしまいます。
対面よりも表情やリアクションが伝わりにくいため、うなずきや相づち、表情を意識的に大きくする工夫が欠かせません。
オンライン面接では、求職者の雰囲気や人柄、周囲との関わり方といった情報が、対面よりも把握しづらくなります。
オンライン環境では緊張して表情が硬くなったり、通信状況によって反応が遅れたりすることもあります。
そのため、「話し方がぎこちない」「リアクションが少ない」といった表面的な印象だけで評価してしまうと、本来の人物像を見誤るリスクがあります。
「オンラインだからこそ見えにくいポイントがある」ことを前提に、人柄・行動特性・考え方を言語情報から丁寧に読み取る意識を持つことが重要です。
さらに、最低限のITリテラシーが必須です。
ツールの操作に戸惑ってしまうと、求職者に不安やストレスを与えてしまう可能性があります。
万が一トラブルが起きた場合に、落ち着いて対応できる姿勢もオンライン面接官に求められる力です。

オンライン面接に不慣れな場合、当日の通信不良や進行の乱れが企業イメージの低下につながる可能性があります。事前準備を徹底することが、安定した選考運営の第一歩です。
準備項目は以下です。
使用ツールの事前確認・動作テスト
通信環境・音声・カメラチェック
面接環境(背景・照明・音)
求職者への事前案内
質問リスト・評価シートの準備
ここでは、面接官が押さえるべき準備項目を整理し、それぞれのポイントを具体的に解説します。
事前に何のツールを使うかを確認し、使用するWeb会議ツールの動作確認を必ず行いましょう。
Zoom・Teamsなど、各ツールによって使用方法が異なります。当日と同じ環境で事前テストを行い、通信や機材の不具合を防ぎます。
オンライン面接官は事前テストで以下のポイントを確認しましょう。
通信速度の確認
画面共有テスト
WEB会議ツール操作の確認
オンラインに慣れている面接官でも、事前のチェックの習慣化が不可欠です。また、通信トラブルに備えて電話面談などの代替手段を決めておくと、企業の信頼性につながります。
オンライン面接官は機材やソフトウェアの状態を事前に確かめておくことで、当日のWEB面接をスムーズに進められます。通信の途切れや音声が聞き取りにくい状況が起きると、求職者は不安を感じやすくなります。
オンライン面接の前に準備すべき主なポイントは次の4つです。
カメラ:映像は明るいか
マイク・イヤホン:ノイズやハウリングがないか
通信環境:Wi-Fiの電波が弱くないか
WEB会議ツール:バージョンは最新版か
機材やソフトウェアの状態を確認しておくことで、オンライン面接官は求職者との対話や評価に集中できる環境を作れます。
オンライン面接官は静かで整った環境を準備することで、求職者が安心して話せる雰囲気を作れます。周囲のノイズや雑然とした背景は、配慮のない企業という印象を与えかねません。
オンライン面接官が整えておくべき環境は次の3つです。
背景:シンプルなカラーの壁面を設定し、雑然とした物を映さない
照明:リングライトを使用し、顔が明るく見えるようにする
音環境:静かな部屋で実施し、スマホやパソコンの通知をオフにする
清潔で明るい映像は企業の誠実さを求職者に印象づけ、候補者体験を高めます。
オンライン面接では、求職者が安心して臨めるよう事前案内の内容が非常に重要になります。
使用するWeb会議ツールの名称やURL
入室方法
開始時刻
通信トラブルが起きた場合の連絡先
カメラやマイクの使用有無
所要時間の目安
上記を伝えておくことで、求職者は事前に環境を整えることができます。
こうした配慮が、オンライン面接官としての信頼感を高め、面接全体をスムーズに進めることにつながります。
質問リストや評価シートの準備も忘れてはいけません。オンライン面接では、対面以上に面接の流れが脱線しやすいため、質問リストと評価シートの事前準備をしましょう。
共通質問と確認したいポイントを整理しておくことで、限られた時間でも求職者の行動や考え方を的確に引き出すことができます。
また、評価シートは面接官の主観による判断を防ぎます。オンライン面接官が複数いる場合、選考する際の評価基準を揃えることができます。
オンライン面接官にとって、質問と評価の「型」を持つことは、面接の質を安定させる重要な要素です。
オンライン面接を円滑に進めるためには、目的に合ったツールの選定が重要です。ツールごとに機能や強みが異なるため、自社の採用規模や選考フローに合わせて選ぶ必要があります。
ここでは、企業の面接官が押さえておきたい代表的なツールを10種類紹介します。
サービス名 | 提供企業名 | 特徴 | 費用(目安) |
|---|---|---|---|
Microsoft Teams | Microsoft | Microsoft 365と連携した運用が可能。会議中心の標準化に強い。 | 1ユーザー:月額550円~(Teams Essentials) |
Google Meet | ブラウザ中心で参加ハードルが低い。組織利用はWorkspaceで管理可能。 | 1ユーザー:月額約800円~(Workspace:Business Starter) | |
Zoom | Zoom Video Communications | 運用実績が多く、録画・管理・拡張機能が豊富。 | 1ユーザー:月額1,999円~(プロ) |
playse.(playse web面接) | 株式会社manebi | Web面接に必要な機能を採用向けに整備。評価の共有・運用の型化に向く。 | 月額14,800円~ |
BioGraph | BioGraph | 日程調整〜面接を一気通貫で運用しやすい。録画や録画選考などオプションあり。 | 1ユーザー:月額3,300円~(BioGraphコネクト(広告なし)) |
FACEHUB | FacePeer株式会社 | URL共有だけで参加しやすく、候補者の接続負荷を下げやすい。 | 1ユーザー:月額10,000円~ |
SOKUMEN | 株式会社マルジュ | 採用特化のWeb面接。アプリ不要・低価格を訴求。 | 月額19,800円~ |
HARUTAKA | 株式会社ZENKIGEN | 採用DX(動画・データ活用)で選考全体を設計しやすい。トライアルあり。 | 要問い合わせ |
HireVue | タレンタ株式会社 | AI活用を含む採用プラットフォーム。オンデマンド動画面接など大規模運用に強い。 | 要問い合わせ |
BIZMEE | 株式会社grabss | 会員登録・インストール不要の無料Web会議。少人数の面接に使いやすい。 | 無料 |

Microsoft 365を導入している企業にとって、Teamsはオンライン面接の標準ツールにしやすい選択肢です。Outlookの予定表や社内の情報管理と連携できるため、面接URLの発行、面接官のアサイン、資料共有までを同じ環境で完結できます。
運用ルールを統一しやすく、権限管理や社内ガバナンスの観点でも扱いやすい点がメリットです。
サービス名 | Microsoft Teams |
|---|---|
提供企業名 | Microsoft |
特徴 | Microsoft 365と連携した運用が可能。会議中心の標準化に強い。 |
費用 | 1ユーザー:月額550円~(Teams Essentials) |
参考:https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-teams/essentials

Google Meetは、候補者側の参加ハードルが低く、スムーズに面接へ入れる点が強みです。ブラウザから参加可能で、インストールや設定に不慣れな候補者でも迷いにくく、日程調整もGoogleカレンダーと相性がよい点が特徴です。
簡便にオンライン面接を回したい企業に向いています。
サービス名 | Google Meet |
|---|---|
提供企業名 | |
特徴 | ブラウザ中心で参加ハードルが低い。組織利用はWorkspaceで管理可能。 |
費用 | 1ユーザー:月額約800円~(Workspace:Business Starter) |
参考:https://workspace.google.com

Zoomは、オンライン面接の運用実績が豊富で、機能面の選択肢が広い点が魅力です。録画、画面共有、待機室など、採用で使いやすい機能が揃っており、面接官が複数参加するケースや、社内で面接内容を振り返って評価を揃えたいケースにも対応しやすくなります。
面接の品質を一定に保ちたい企業ほど、録画運用や当日の進行ルールとセットで整備すると効果的です。
サービス名 | Zoom |
|---|---|
提供企業名 | Zoom Video Communications |
特徴 | 運用実績が多く、録画・管理・拡張機能が豊富。 |
費用 | 1ユーザー:月額1,999円~(プロ) |

playse.は、Web面接を採用業務として回すことを前提に設計されたサービスです。汎用の会議ツールでは不足しがちな「評価共有」や「運用の型化」を支援しやすく、面接官による進行・判断のばらつきを抑えたい企業に向きます。
価格や提供範囲は契約条件で変動しやすい領域のため、利用人数、録画の要否、評価の回し方まで要件を固めた上で比較検討すると、導入後のギャップを減らせます。
サービス名 | playse.(playse web面接) |
|---|---|
提供企業名 | 株式会社manebi |
特徴 | Web面接に必要な機能を採用向けに整備。評価の共有・運用の型化に向く。 |
費用 | 月額14,800円~ |
参考:https://www.jobinterview-efficient.net/tour1/playse.html

BioGraphは、オンライン面接の「実施」だけで終わらせず、日程調整や運用管理、記録の残し方まで含めて整えたい企業に適したツールです。
採用活動では、面接そのもの以上に、調整・案内・情報共有の工数が膨らみやすい傾向があります。運用周辺の設計をまとめて行うことで、面接官の負担が減り、候補者対応のスピードと品質向上が期待できます。
サービス名 | BioGraph |
|---|---|
提供企業名 | BioGraph |
特徴 | 日程調整〜面接を一気通貫で運用しやすい。録画や録画選考などオプションあり。 |
費用 | 1ユーザー:月額3,300円~(BioGraphコネクト(広告なし)) |
参考:https://www.biograph.jp/pricing/

FACEHUBは、候補者が迷わず接続できる導線の良さが大きな特徴です。オンライン面接では、接続トラブルや操作ミスが起きると面接官側の進行も乱れ、候補者体験が悪化しやすくなります。URL共有だけで参加できるなど、候補者側の準備負担を減らせる設計は、選考離脱の抑制にもつながります。
ITに強い候補者だけを前提にせず、誰でも参加しやすい環境を作りたい企業に向いているでしょう。
サービス名 | FACEHUB |
|---|---|
提供企業名 | FacePeer株式会社 |
特徴 | URL共有だけで参加しやすく、候補者の接続負荷を下げやすい。 |
費用 | 1ユーザー:月額10,000円~ |
参考:https://www.facepeer.jp/service

SOKUMENは採用特化型のWeb面接ツールとして、導入しやすい料金体系を打ち出している点が特徴です。オンライン面接をこれから標準化したい企業にとって、初期費用や月額固定の見通しが立つことは重要です。候補者側のアプリ不要など、運用のシンプルさも導入期には大きなメリットになります。
まずはオンライン面接の土台を作り、評価シートや進行手順の標準化と合わせて整備していくと効果が出やすいでしょう。
サービス名 | SOKUMEN |
|---|---|
提供企業名 | 株式会社マルジュ |
特徴 | 採用特化のWeb面接。アプリ不要・低価格を訴求。 |
費用 | 月額19,800円~ |
参考:https://www.maru.jp/sokumen/

HARUTAKAは、面接単体ではなく採用活動全体の改善(DX)を視野に入れて導入したい企業に向きます。候補者体験の設計、情報共有、選考プロセスの最適化など、課題に合わせた使い方ができるため、採用のボトルネックが面接の実施以外にある企業ほど相性が良い傾向です。
無料トライアルを活用し、自社フローで無理なく回せるか、面接官の負担が増えないかを検証してから判断すると安心です。
サービス名 | HARUTAKA |
|---|---|
提供企業名 | 株式会社ZENKIGEN |
特徴 | 採用DX(動画・データ活用)で選考全体を設計しやすい。トライアルあり。 |
費用 | 要問い合わせ |

HireVueは、オンデマンド動画面接やAI活用などを含め、大規模採用を前提に選考を高度化したい企業に適したプラットフォーム型サービスです。
応募数が多い企業では、面接枠の確保や一次選考の処理が課題になりやすく、録画面接や分析機能によって運用負荷を下げられる可能性があります。要件定義を固めて見積り比較することが重要です。
サービス名 | HireVue |
|---|---|
提供企業名 | タレンタ株式会社 |
特徴 | AI活用を含む採用プラットフォーム。オンデマンド動画面接など大規模運用に強い。 |
費用 | 要問い合わせ |
参考:https://www.talenta.co.jp/hirevue/

BIZMEEは、コストをかけずにオンライン面接を始めたい企業にとって、スモールスタートしやすいサービスです。会員登録やインストール不要で使えるため、急な面接設定や、候補者側の環境が多様な場合でも運用しやすい点が強みです。
まずはオンライン面接の運用感を掴み、課題(録画が必要、評価共有が弱い、日程調整が煩雑など)が見えた段階で、採用特化ツールへ移行する判断もしやすくなります。導入初期の「まず回す」フェーズに合った選択肢です。
サービス名 | BIZMEE |
|---|---|
提供企業名 | 株式会社grabss |
特徴 | 会員登録・インストール不要の無料Web会議。少人数の面接に使いやすい。 |
費用 | 無料 |

WEB面接を担当する面接官は、どのような進め方をすればよいか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。オンライン面接の進行は、シナリオを作成することでスムーズに行えます。
進行の手順
入室時の対応と第一印象の作り方
オンラインのアイスブレイク
自己紹介・面接の流れ説明
企業説明
求職者への質問
逆質問への対応
業務連絡
クロージング
ここからは、オンライン面接(WEB面接)の進め方を順番に紹介します。
面接当日は、まず入室時の対応が第一印象を左右します。
求職者が入室したら、明るい表情であいさつしましょう。
また、音声や映像が問題なくつながっているかを確認します。事前に求職者の不安を取り除きましょう。
アイスブレイクは、求職者の緊張をほぐすための重要なステップです。オンライン面接は、対面に比べて相手の空気感や表情が伝わりにくく、求職者が固くなりやすい傾向があります。
最初の挨拶でオンライン面接官が柔らかい雰囲気を作ることで、求職者が自然体に近い形で話せます。
最初の数分は、特に声のトーンや話すスピード、表情を意識しましょう。
声のトーン:落ち着いた中音〜やや高めにする
話すスピード:通常より1〜2割遅めにする
表情:口角を挙げて話す
アイスブレイクは形式的なやり取りだけでなく、求職者が話しやすい空間を作ることが大切です。
自己紹介は、求職者との信頼関係を築くためのプロセスです。オンライン面接官が自己紹介を丁寧に行うことで、求職者は心理的な安心につながります。
反対に、肩書きや立場を強調しすぎると求職者の緊張感を高めてしまうため、伝え方に注意しましょう。
自己紹介で意識するポイントは、次の3つです。
名前・役職・担当領域を簡潔に伝える
面接の目的を明確にする
進行の流れを簡単に説明する
オンライン面接官は自分を語る時間にせず、求職者が安心して話せるように心がけましょう。
求職者は企業サイトや求人票から基本情報を得ていますが、実際に肌で感じる雰囲気で大きく印象が変わります。
しかし、オンラインではオフィスの空気感や社風が伝わりにくいため、面接官自身の言葉で伝えることが大切です。
企業説明をする際の流れは、次のように行うとスムーズです。
ミッション・価値観・今後の展望を簡潔に伝える
求める人物像を具体的に説明する
求職者の職種に合わせた具体例を入れる
オンライン面接官はプレゼンとしてではなく、求職者が理解できるように分かりやすい言葉で伝えましょう。
求職者への質問はオンライン面接の中で最も重要なプロセスで、人柄や価値観、仕事への姿勢を見極めるために行います。
対面面接では会話の流れや相づちで空気を読めますが、オンラインでは間のとり方や反応がずれて、求職者が答えにくいことも少なくありません。
オンライン面接官は求職者が落ち着いて回答できるように、次のような質問設計の工夫が大切です。
質問の意図を伝える
3〜5秒の沈黙を許容する
回答の終わりは必ず共感や感謝を添える
質問は私生活や信条のプライベートな内容ではなく、業務に関係する話題に触れ、求職者の理解に努めましょう。
終盤には、求職者からの逆質問の時間を設けます。
この時間は求職者の志望度を高める重要な機会でもあるため、丁寧に対応しましょう。
オンライン面接では、求職者の話を遮らないよう意識しつつ、必要に応じて確認を挟むと好印象です。
オンライン面接では名刺や紙の資料を直接渡せないため、今後の流れを伝える時間が不可欠です。面接終了後の流れをあいまいにしてしまうと、求職者が不安を感じ、選考辞退につながる可能性があります。
オンライン面接官が業務連絡で伝えるべき内容は次のとおりです。
結果通知のタイミング
今後の選考フロー
連絡方法・担当者
面接官によって伝達内容が異ならないように、テンプレート化しておくと一貫した対応が可能です。オンライン面接官が丁寧な業務連絡を行うことで、自社への信頼度も向上します。
クロージングはオンライン面接を気持ちよく締めくくり、求職者に前向きな印象を残すためのプロセスです。最後の面接官の言葉や態度は求職者の印象に残りやすく、企業イメージに影響します。
求職者が面接を受けてよかったと感じるために、次の3つの流れでクロージングを行いましょう。
面接を受けてもらった感謝を伝える
次のステップを再確認する
選考に前向きな一言を添える
オンライン面接官は最後まで表情や声のトーンを意識することで、求職者の信頼感を高め、内定承諾率の向上につながります。
オンライン面接では、対面面接と比べて得られる情報が限られるため、質問の仕方ひとつで評価の精度が大きく変わります。
単に質問を投げかけるのではなく、「どの情報が見えにくいのか」を理解したうえで、それを補う質問設計が求められます。
ここでは、以下の観点から具体的な工夫を解説します。
行動面接(STAR法)の活用
表情・話し方・反応を引き出す質問例
沈黙・間の使い方で深掘り
オンライン面接で最も有効な質問手法が、行動面接(STAR法)の活用です。
STAR法とは、求職者の過去の行動を以下の4つの視点で整理して聞く方法です。
Situation(状況):どのような状況だったのか
Task(課題・役割):何を求められていたのか
Action(行動):どのような行動を取ったのか
Result(結果):結果としてどうなったのか
オンライン面接では抽象的な回答になりやすいため、
「そのとき具体的に何をしましたか?」
「ご自身が工夫した点はどこですか?」
といった形で行動を細かく分解して聞くことが重要です。
STAR法を使うことで、求職者の思考プロセスや判断基準、困難への向き合い方が見えやすくなり、画面越しでも再現性の高い評価が可能になります。
オンライン面接では、求職者の表情や反応が出やすい質問を意識的に取り入れることも大切です。
たとえば、以下のような質問は、求職者の感情や価値観が表れやすくなります。
「その経験の中で、特に印象に残っている出来事は何ですか?」
「そのとき、正直どんな気持ちでしたか?」
「振り返ってみて、どの点が一番大変だったと思いますか?」
このような質問は、単なる事実確認ではなく、求職者の内面にフォーカスするため、表情の変化や声のトーン、間の取り方などから多くの情報を得ることができます。
オンライン面接官は、回答内容だけでなく、話すスピードや声の抑揚、反応の仕方にも注目しながら、総合的に人物像を捉えることが重要です。
オンライン面接では、沈黙を恐れてすぐに次の質問を投げてしまいがちです。
しかし、あえて間を取ることは、深い回答を引き出すうえで非常に効果的です。
求職者が回答を終えた後、すぐに次の質問をせず、数秒間待つことで、「もう少し補足しよう」「本音を話そう」と考える余地が生まれます。
また、回答が抽象的だった場合には、
「その行動を選んだ理由をもう少し教えてください」
「他にも選択肢はありましたか?」
といった一段深い質問を重ねることで、思考の深さや主体性が見えてきます。
オンライン面接官にとって、沈黙は“失敗”ではなく、求職者の考えを引き出すための大切な時間であることを意識することが重要です。

オンライン面接は効率化が図れる一方で、対面よりも求職者の本音や温度感をつかみにくい課題があります。オンライン面接官(WEB面接官)は細かな配慮が欠かせません。
ここからは、オンライン面接での注意事項を解説します。
話しやすい雰囲気を作る
カメラ目線で話す
求職者よりも先に入室する
他のタスクを行わない
それぞれのポイントを押さえることで、候補者体験を損なわずに評価の精度も高められます。次から具体的な実践方法を見ていきましょう。
オンライン面接は対面に比べて求職者の緊張が解けにくいため、本来の人柄や思考の深さを見逃してしまいます。オンライン面接官は求職者が話しやすい雰囲気を作り、会話が自然に進むよう意識しましょう。
話しやすい雰囲気づくりで意識するポイントは以下のとおりです。
会話のテンポを求職者に合わせる
発言が重ならないように注意する
求職者の話を最後まで聞く姿勢を示す
特にオンライン面接では雰囲気づくりに力を入れることで、求職者は安心して自分の考えを伝えられます。
オンライン面接では相手の表情を見ながら話すとカメラから視線がずれやすいため、目が合わない印象を与えてしまいます。オンライン面接官が発言する際はカメラ目線を意識し、求職者に距離を感じさせない配慮が大切です。
カメラ目線を保つためのポイントは以下のとおりです。
カメラの位置を目線の高さに調整する
常にカメラを凝視することは避ける
資料を共有して説明する際も時折カメラに目線を向ける
オンライン面接官はカメラ目線を意識するだけで、求職者は「誠実に向き合ってもらえている」と感じます。雰囲気が伝わりにくい分、細かな目線にも配慮し、求職者からの信頼を獲得しましょう。
求職者がオンライン面接官よりも先に入室すると企業の準備不足を感じやすく、第一印象を悪くする可能性があります。オンライン面接官は求職者が入室する前に、音声や映像の最終チェックを落ち着いて行えます。
面接官はオンライン面接の5分前に接続し、通信環境と背景を再確認しましょう。求職者が入室した際は、すぐに「本日はご参加ありがとうございます」と声を掛けると、好印象です。
求職者は企業との面接で緊張しているため、わずかな待ち時間でも長く感じ、不安を抱きます。オンライン面接官が求職者を迎えることは、求職者に安心感を与え、面接をスムーズに進めるために重要なポイントです。
オンライン面接では、画面越しであるがゆえに面接官が資料確認やメール対応などのマルチタスクを行ってしまうかもしれません。
しかし、視線が画面から外れたり、反応が遅れたりすると、求職者は「話をきちんと聞いてもらえていない」と感じ、不安や不信感を抱いてしまうものです。
オンライン面接官は、対面以上に意識的に求職者に向き合う姿勢が求められます。面接中は不要な画面を閉じ、求職者とのコミュニケーションに集中してください。
オンライン面接官は評価ポイントや判断基準を設けなければなりません。どのような点に気をつけるべきかを紹介します。
ここでは、以下の観点から整理します。
オンラインでも評価できる項目
評価がブレやすいポイント
事実ベースで評価する方法
対面面接と評価基準をどう揃えるべきか
ポイントを押さえることで、選考の納得感と再現性が高まり、採用のミスマッチ防止にもつながります。次から具体的に解説します。
オンライン面接であっても、評価できる項目は対面面接と大きく変わりません。
業務に必要なスキルや経験、論理的な思考力、課題に対する向き合い方などは、質問への回答内容から十分に判断することができます。
また、話の構成や説明の分かりやすさ、質問に対する受け答えの姿勢からは、コミュニケーション能力や仕事への誠実さも見えてきます。オンライン面接官は、画面越しという制約を意識しすぎず、言語情報を中心に評価することが重要です。
オンライン面接では、通信環境や画面越しの印象に影響され、評価がブレやすくなる傾向があります。たとえば、音声が途切れたり表情が分かりにくかったりすると、本来の能力とは関係なく評価が下がってしまうことがあります。
また、話し方や雰囲気などの印象評価に引きずられやすい点も注意が必要です。
オンライン面接官は、環境要因と求職者の能力を切り分けて考え、過度に印象に左右されない意識を持つことが求められます。
評価のブレを防ぐためには、事実ベースでの判断が不可欠です。
オンライン面接官は、「感じが良い」「話しやすい」といった主観的な印象ではなく、求職者がどのような状況で、どのような行動を取り、どのような結果を出したのかに注目します。
行動面接(STAR法)を活用し、具体的なエピソードを引き出すことで、再現性の高い評価が可能になります。評価シートに沿って記録することも、客観性を保つうえで有効です。
オンライン面接と対面面接で評価基準が異なると、選考全体の公平性が損なわれてしまいます。そのため、評価項目や基準はできる限り共通化することが重要です。
たとえば、スキルや行動特性、価値観といった評価軸は共通にし、評価方法のみをオンライン用に調整します。
オンライン面接官は、「形式が違っても見るべきポイントは同じ」という意識を持つことで、対面面接と一貫性のある判断が可能になります。

オンライン面接(WEB面接)でうまく求職者の本音を引き出せないと悩む面接官も少なくありません。オンライン面接官は、対面よりも「安心して話せる場」を意識して作ることが重要であり、コツを押さえた工夫が大切です。
ここからは以下の観点からオンライン面接(WEB面接)を行ううえでのコツを紹介します。
求職者への心理的配慮
事前に質問内容・判断基準を確認する
トラブル発生時の対応
これらを実践することで、候補者体験を高めながら、面接官側の評価精度も安定します。次から具体的に見ていきましょう。
オンライン面接官はテンプレートに沿った話題ではなく、求職者の状況や反応に合わせて話を進めましょう。
例えば話が盛り上がらないからと、アイスブレイクを切り上げてしまいたくなりますが、かえって逆効果です。
アイスブレイクは以下のような話題がおすすめです。
緊張されていませんか
大学の授業はオンラインでも行いますか
オンライン面接官は興味や関心を伝え、求職者主体で話を進めていくことがコツです。丁寧な対応は堅い空気を和らげ、コミュニケーションの質を高めます。
オンライン面接官は判断のばらつきを防ぎ、面接の公平性を保つために、質問内容と評価順を明確にしましょう。
オンライン面接は求職者の反応が読みにくいため、話題を広げ方や深めるタイミングが難しい傾向があります。
質問内容をカテゴリーごとに分け、それぞれ1〜2問ずつ聞きたいことをまとめたチェックリストを作りましょう。評価する際は成果や行動、思考プロセスといった具体的な観点を共有しておくと、認識のズレを防げます。
質問内容や判断基準を共有することで面接の一貫性が保たれ、採用後のギャップやミスマッチ防止につながります。
オンライン面接官は通信トラブルが発生した際の対応を決めておくことで、面接の中断や求職者の不安を最小限に抑えられます。
オンライン面接はどれだけ準備をしていても、通信の途切れや音声の不具合が発生する可能性があります。面接官が焦ってしまうと求職者も不安になるため、冷静に対処しましょう。
通信トラブル時の対応策は次のとおりです。
音声が聞こえにくいときは一度ビデオをオフにする
接続が途切れたときの再入室ルールを求職者と共有する
万が一接続できない場合に備えて求職者の電話番号を聞く
オンライン面接官は事前に対応フローを想定しておくことで、求職者の信頼感を損なわず、スムーズな面接が行えます。
オンライン面接は便利な一方で、「評価の統一」「面接官の質」「候補者体験」「通信トラブル」など、運用面の悩みが起こりやすい手法です。
ここではオンライン面接官が現場で迷いやすい質問を取り上げ、実務で使える考え方を整理します。
評価基準を統一するには、「評価項目の定義」と「運用ルール」の2点が欠かせません。まず、職種ごとに評価したい能力を3〜5項目程度に絞り、各項目について「何ができていれば高評価か」を文章で明確化します。
次に質問を共通化し、STAR法のように回答の引き出し方まで揃えると、面接官ごとの解釈差を抑えられます。加えて、面接後の評価入力のタイミング、コメントの書き方、合否判断の会議体まで決めておくと、運用が形骸化しにくくなるでしょう。
最後に、評価のズレが出た事例を定期的に振り返り、基準文言を更新していくことが精度向上の秘訣です。
面接官の品質は、個人の経験に頼らずに仕組みで担保することが重要です。具体的には、面接官向けのガイドライン(話し方・進行・NG行動)を整備し、短時間でもロールプレイを行うと再現性が高まります。
さらに、面接録画や議事メモを活用し、評価コメントの質を定期的にレビューする運用が有効です。採用担当者が「良い面接の型」を提示し、面接官同士で相互フィードバックできる状態を作ることで、属人化を抑えられます。
加えて、新任面接官には同席やチェックリストを設けると立ち上がりが早くなります。
悪化する可能性はありますが、設計次第で十分に防げます。
候補者体験が下がる主な原因は、接続トラブル、待ち時間、面接官の反応の薄さ、説明不足です。対策として、事前案内で接続方法・所要時間・当日の流れを明示し、面接官は入室を早めに行い、冒頭で緊張をほぐす一言を入れると安心感が生まれます。
最後に質疑応答の時間を確保し、次のステップを明確に伝えることで、オンラインでも納得感を高められます。加えて、面接後のお礼メールや結果連絡の目安提示も、体験向上に効果的です。
通信トラブルは「起きる前提」でルール化しておくと、評価の不公平を防げます。
例えば、開始5分以上接続できない場合は電話へ切替、音声が不安定ならカメラOFFで継続、完全に中断した場合は別枠で再実施など、判断基準を決めます。また、面接官側は予備回線(テザリング等)や予備端末を用意し、候補者側にも緊急連絡先を案内しておくと安心です。
トラブル時は「候補者の責任にしない」姿勢を示すことが、企業イメージの維持にもつながります。加えて、再面接時は質問を揃えるなど、評価条件の公平性も確保しましょう。
オンラインでは、表情や空気感が伝わりにくい分、「回答の構造」と「事実の具体性」を重視しましょう。
抽象的な自己PRだけで判断せず、実際に何を行い、どんな工夫をし、結果がどう変わったかという点を深掘りします。加えて、オンラインでは準備力やITリテラシーも一定程度確認できるため、入室の段取り、カメラ映り、資料提示のスムーズさなども観察材料になります。
ただし、環境差で不利にならないよう、評価項目として扱う場合は基準を明示し、職務要件と関連する範囲に限定することが重要です。必要なら事前に接続テストの機会を設け、条件を揃える配慮も有効です。
この記事のまとめ
オンライン面接は効率的だが、面接官の対応で企業印象が左右される
必要スキルは「進行力・画面越しの対話力・見極め力・IT対応力」
事前準備(ツール/通信/環境/案内/質問・評価シート)でトラブルと評価ブレを防ぐ
質問設計(STAR法)とマナー配慮で候補者体験と評価精度を高める
オンライン面接(WEB面接)は採用活動を効率化するだけでなく、母集団形成を行いやすくする手法です。オンライン面接官(WEB面接官)は企業の顔として求職者とのコミュニケーションを取る重要な役割があります。
オンライン面接を行う際は機材や環境を整えたうえで、正しい手順で進めていくことが大切です。対面の面接よりも求職者の本音や空気感を読み取ることが難しいため、話しやすい雰囲気づくりや話し方の配慮が欠かせません。
オンライン面接官は誠実で一貫性のある対応を心がけることで、求職者からの信頼を高め、採用活動の成果につながります。
もし、「面接がうまくいかない…」「良い採用ができていない」そんな悩みがあれば、面接代行に相談してみましょう。
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この記事の監修者
株式会社アズライト 佐川稔
株式会社アズライト代表取締役。採用がうまくいかない優良企業を採用できる企業へ改革するために、戦略・運用に特化した採用コンサルティングファーム「株式会社アズライト」を創業。キャリアに悩む方々のために就活・転職相談BAR「とこなつ家」を池袋にて共同経営中。
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